1999 Best Albums
橋 雅人

99年は再発物はかなり充実した年でした。未発表曲、未発表ヴァージョンが5曲も加えられたStepsのアルバム以外は、あえて選定からは、はずしましたが、「Baked Potato Super Live」やジャコの「Twins」など、今まで入手困難だったアルバムが、数多く再発されました。
新譜の方に目を移すと、今まで日本は世界一、ジャズ・フュージョン系のCDが充実している国だったのですが、それがアメリカのスムース・ジャズ ブーム、日本の不景気の影響を受けてか、海外でリリースされているのに、日本盤が発売されないCDが増えてきているように感じられます。2000年代は以前のような活気を取り戻して欲しいものです。

Pat Metheny「Map Of The World」
パットのアメリカの風景を感じさせる音が気持ちよく響きます。

Michel Petrucciani「Trio in Tokyo」
最期の日本公演となってしまった98年のライブです。ほんとタッチの奇麗な人でした。99年のこのメンバーでの公演を楽しみにしていただけに他界は本当に残念でした。

Steps「Smokin' In The Pit」
再発物ですが、未発表曲・ヴァージョンを5曲追加しての登場でした。今、改めて聞いてもすごいテンションの高い演奏です。やはりこれは歴史に残る名盤です。これ日本盤が、まだでないって、どうしてなんでしょう?

Paolo Fresu Angel Quartet「Metamorfosi」
個人的に一押しのギタリストNguyen Leが大活躍しています。硬派系フュージョンでは今年のベストに挙げたいです。

Jacky Terrasson「What It Is」
マイケル・ブレッカーとの掛合いがきける「What's Wrong With You!」にはぶっ飛びました。壮絶です。勢いのあるピアニストです。

Casiopea「Material」
カシオペア久々のクリーンヒットという気がします。ホーンセクションの使い方が新鮮でカッコよいです。

Scott Wilkie「Boundless」
明るくて、楽しくて、変化に富んでいて飽きさせない。フュージョンの王道をいく作品です。

道下 和彦「ぬすまれた月」
ほとんどアコースティック中心のギター・ソロのアルバムですが、聞いていて和んでしまい、繰り返し聞いていくと、どんどん味がでてくるような作品です。

Mike Stern「Play」
ゲストを向かえ、路線が変わるのかなと思ったら、やっぱりマイク・スターンという音を聞かせてくれて、安心して楽しめる作品です。NYフュージョンの王道です。

Joe Sample「Song Lives On」
昔の曲の焼き直しなのですが、ジョー・サンプルってホントにいいソング・ライターだなと思います。レイラ・ハザウェイとのコンビも、こなれてきたなって感じです。


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