Michel Petrucciani 「Trio in Tokyo」ビデオアーツ・ミュージック (DREYFUS JAZZ VACR 2039)'99 - Japan

Michel Petrucciani (p),Steve Gadd(Drs), Anthony Jackson(b)

    ○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ●骨太系と爽やか系の中間
  ○R&B              ○ブラック系    ○歌物・NAC/AOR 系
  ○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系    □カリプソ系)
   ○ユーロ系        ●JAZZ系     ○JAZZとFUSIONの中間系
  ○ブルース系     ○ロック系

 ミッシュエル・ペトルチアーニの最後の来日公演のブルーノート東京LIVEがCD化されました。惜しくもこの同トリオの次の来日目前でのペトルチアーニ夭逝は残念でなりませんが、その評判の良かったライブがCDで聴けるという事はありがたいことです。ブルーノート東京が現在の場所に移転する前の吹き込みということは、あの狭苦しい旧ブルーノートですね。(笑)

 ブルーノート東京に実際行かれた事のある人はわかると思いますが、最初の女性のアナウンスから始まり、そこに観客の歓声が上がるところなんか臨場感タップリです。そしてピアノの音が出てきた瞬間!!まさにそこはブルーノート東京!!そうそう、多分ライブハウス備え付けのピアノと思いますが、ブルーノートのピアノの音ってああいう音がするんだよなぁ・・・。
 きっと最初の部分は「ワルツ・フォー・デビー」ビル・エバンスを意識したのか、観客のざわめきや食器の音で雰囲気を出したのでしょう。(演奏中は消えますけど)ただし、ヴィレッジバンガードは自分は行った事が無いのでピンと来ませんが、 ブルーノート東京は何回か行っているのであの雰囲気はすぐにわかります。ここまでブルーノートの雰囲気が詰め込まれたLIVE CDというのも珍しい!!

 演奏もこのトリオのものはビデオで出てはいますが、本作の方が演奏は良いように思えます。ペトルチアーニが非常に集中してるのがわかり、ピアノはタッチにしろアドリブにしろ冴えてますし、早いパッセージの音の揃い方などテクニックもいまさらながら凄いです。
 
 スティーブ・ガッドも心なしかビデオよりもノッてるのではないでしょうか?どちらかというとサポートにまわったプレイではありますが、そのプッシュはさすがです。それとドラム・ソロなんかも聴かせますし、ソロのキメにSTEPS「Not Ethiopia」と同じフレーズを決めるところなんか思わず身を乗り出してしまいます。

 また、アンソニー・ジャクソンも、気が付けばエレクトリックだったなぁ・・というか、ピアノ・トリオはウッドベースの方がという先入観をいとも簡単に崩してくれます。それどころか場面によっては例えばヴァイオリン奏法などエレクトリックでなければ出来ないプレイなど、ペトルチアーニが彼を選んだのは本当に正解と思わせる素晴らしいプレイです。

 僕はなぜか実際のLIVE会場であまりに良い演奏だとCDでも聴いている気分になるのですが、今回はCDを聴きながらその気分を思いだしてしまいました。(ちょっと複雑ですね(笑))それだけこのCDはブルーノートの気分を思いださせ、"そこに居るような"というのはオーバーにしても、なにか気持ちを持っていってくれます。

# これだけの臨場感!もちろん音質の方も最高だから・・・。(TKO)

   
Slow             Speedy
Light             Heavy
Mellow       Hard
Lyrical           Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble         Interplay