2006 Best Albums
TKO

この年のFusion新譜は数的に勢いが伸びなかった気がしますが、それに反して充実した作品が出たと思います。 それとこの年も再発が盛んで、数年前であれば数万円もした幻の作品と言われたものがCD化されるという事には非常に驚きました。

今年は、もっとFUSIONらしい新譜が数多くリリースされること期待します。

Pat Metheny Brad Mehldau「Metheny Mehldau」

 2006年のNo.1はパット・メセニーとブラッド・メルドウのデュオ作。デュオだけでなく、カルテットの演奏にはパット・メセニー・グループ初期を思い起こすフレッシュな演奏に感激しました。それとデュオによる演奏はまさに琴線に触れるというか、心に来るものがあります。本当に傑作であると思います。

Ornette Coleman「Sound Grammer」

 2005年の来日公演と同じメンバーによるライブ盤。bunlamuraで聴いた熱演を思い起こす演奏です。 ベース奏者2名という不思議な編成でしたが、演奏が強烈に印象に残り、是非ともCD化して欲しいと思っていたものが現実になりました。この作品もオーネット・コールマンのバイオ上、重要作になるのではないか?と思われる、素晴らしい演奏です。

Chick Corea「Super Trio」

2006年にはチック・コリアのCDが何枚もリリースされましたが、その中で一番気に入ったのが、このチック、ガッド、マクブライドによるトリオ演奏。これまでのチックの人気曲をピアノ・トリオで演奏されたという、なかなか聴きやすい演奏ではあるのですが、ガッドも健在を印象付けられて非常に楽しめました。

John Mclaughlin「Industrial Zen」

 マクラフリンのエレクトリックな演奏を渇望していたので、この新作には願ったりかなったりです。 いつものマクラフリンの色彩が全編に富んでいて、とても味わい深い作品になったと思います。

Grant Green「Live At Club Mozambique」

 思いがけずリリースされた、グラント・グリーンの未発表作品。これまでグリーンの未発表作品はJAZZに傾いたものが多かったのですが、ここまでジャズFunkのものが出たのには驚きました。また吹き込まれた時期もグラント・グリーンの絶頂期と思われるもので、とても濃い演奏に狂喜しました。

Jack DeJohnette「Saudades」

 ジャック・デジョネットと故トニー・ウィリアムスはライバルと思っていただけに、デジョネットによるLifetimeトリビュートといういのは意外でした。更にギタリストにおいて、ジョン・スコフィールドがマクラフリンの役割として演奏している点でも意外。そしてこれがECMレーベルでリリースされたということも意外。 まさに意外だらけ・・・・だからこそ面白い作品に思います。

Steve Grossman「Terra Firma」

 スティーブ・グロスマンの再発盤には、ヤン・ハマーが参加し、JazzというよりもFusion色の濃いもにになっています。これがなかなか聴き応えある演奏で、非常に堪能しました。再発してくれてありがとう。

森園勝敏「Sprits」

 この再発にも狂喜しました。毎年夏には聴きたくなる作品でずっとLPで聴いていたのですが、やっとCDで楽しめることができます。昨年の夏には何度聴いたことか・・・。

渡辺貞夫「Autumn Blow」

 意外なことにこのアルバムが廃盤でながらく入手できない時期がありました。それだけに再発は嬉しかったです。なんとも心温まる演奏で、またジェントルソウツの面々の意外にハードな演奏も楽しめます。

David T Walker「On Love」

 遂に幻の名盤が再発されましたね。中古屋でン万円で出ていて、泣く泣くあきらめていたのが、ようやく手に入れることが容易になりました。まさに噂に違わぬ名盤で、メロウな雰囲気が心地良いです。




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