Chick Corea/Steve Gadd/Christian McBride「Super Trio」ユニヴァーサル・ミュージック(UCCJ 3014)2006 - Japan  
              

Chick Corea(p),Christian McBride(b),Steve Gadd(ds)

●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系   ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ●JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系   ○ECM系

過去にチック・コリアとスティーブ・ガッドの2人が共演したアルバムはいずれもFusionの名盤として残っていますが、それらはほとんど1970年代後半のもの。それが2003年にチック・コリアのキャリアを振り返る「ランデブー・イン・ニューヨーク」というアルバムで久々の共演を行い、数ヶ月前にリリースされた「アルティメット・アドヴェンチャー」で数曲共演してます。

そして本作・・・チック・コリアのアルバムで、スティーブ・ガッドがフル共演するのは、1981年「スリー・カルテット」以来ではないでしょうか?
しかも、ベースにクリスチャン・マクブライドを含んだトリオということで非常に期待してしまいました。

2005年のライブで、演奏曲は全てチックの過去のオリジナル7曲・・・そのうち4曲はスティーブ・ガッドがチックのオリジナル・アルバムで叩いたものです。

オリジナルでガッドが叩いていた4曲
「Friends」からSicily、The One Step。
「Mad Hatter」からHumpty Dumpty。
「Three Quartets」からQuartete #2 Part.1

そしてオリジナルではガッド以外が叩いた3曲
「Now He Things, Now He Sobs」から Windows、Matrix
「Light As Feather」からSpain

全てアコースティック・ピアノで演奏されているので雰囲気的にはJazz風ですが、ガッドが16ビートを刻めば、もうノリノリで、やはりFusionなのだという感じになります。
特にSicilyは、オリジナルのフルート、エレピは無いものの、ガッドの刻むビートがあればもう来てしまいますね。
それとこれらの曲のオリジナル・ベースはエディ・ゴメスなのですが、クリスチャン・マクブライドはその代役を立派に勤め、そのテクニシャンぶりを大いに発揮している感じです。

いずれの曲もオリジナル演奏の雰囲気のままですが、Matrixのイントロのアブストラクトな部分はかつてチック・コリアがFree Jazzに傾倒していたアルバム「A.R.C」あたりを彷彿してしまいました。

また、ガッドが入ってのSPAINというのも聴き応えありますね。
この曲がフェイド・アウトなのが少し惜しい気がします。

いずれも素晴らしい演奏で、一気にアルバムを聴きとおしてしまいました。
特にチックのファンタジックな名曲が揃っているので、チック・ファンのみならず、ピアノFusion好きな人にはオススメしたい1枚に思います。

# チックと共演してるときにスティーブ・ガッドって、他でとは何かひとあじ違う気がします。(TKO)
 
 
   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out_of_melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay