2005年は新譜もそこそこに出てきていて、またこれまでCD化されなかった作品の初CD化も相次ぎ、嬉しい1年でした。
それとCrossover Japanの影響なのか、次第にJ-FUSIONの頑張りに手ごたえを感じます。
また。Fusionの範疇に入るか微妙なのですが、インストゥルメンタル中心にした演奏が広く受け入れられて来ているなと感じる昨今です。
例えばDEPAPEPEなんか、活動の仕方はほとんどJ-POPですが、演奏のほうはなかなか聴いて気持ちの良い音楽だと思いますし、ジェイク・シマブクロの演奏も素晴らしいと感じました。
そのあたりがFusionと呼べるかが微妙で、インストゥルメンタル音楽としての多角化が進んでいるのかな?という気もします。
1 Stone Alliance「Live In Amsterdam」
今年はStone Allianceの発掘CDが相次ぎ、「Live at Bremen」「Live in Buenosiles」と、3部作と言える内容で、それぞれが素晴らしいライブ・アルバムでした。
また、初CD化の1stアルバム「Stone Alliance」と、過去の再発作品も続きました。
既に解散し、現在活動していないグループの作品が、この1年で発売が集中するという不思議な現象だったわけですが、なかなか入手できなかったStone Allianceの作品を心待ちにしていたファンにしたら、なんとも夢のような1年だったかと思います。
2 Wayne Shorter「Beyond the Sound Berrier」
ショーターの新作は、ややフリーフォームで、その前年の東京Jazzでのパフォーマンスを思い起こす内容です。
そして、それが素晴らしく聴き応えある内容で、これまでに聴いたことの無い、また別次元に連れて行かれる感覚を覚えました。
ショーターは寡作家なので、リーダー作はなかなか出してくれないのですが、出たら本当に素晴らしい内容なのでこれからも期待してしまいます。
3 T-Square「Passion Flower」
新しいメンバーを引き連れての新作ですが、その若いメンバー達が期待以上であることの片鱗をこのアルバムで聴くことが出来ます。
その真骨頂はライブで発揮されていますが、このCDはむしろ作品的に完成度が高く、とても気持ちよいのでついつい手が伸びて聴いてしまいました。
4 TKY「TKY」
Toku、日野賢二、小沼ようすけ・・・この3人だけでなく、秋田慎冶、大槻"KALTA"英宣と、現在のシーンで大活躍メンツが揃った、スーパーグループが残した現在のところ唯一の作品。
この作品にはノックアウトされましたし、東京Jazzでのライブも素晴らしかったです。
既にグループとしての活動は終了したとのことですが、これからの音楽シーンに彼らがいかに足跡を残していくのか、非常に楽しみです。
5 Randy Brecker with Michael Brecker「Some Skunk Funk」
ほぼブレッカーブラザースと言ってよい内容の作品。
ランディもマイケルも本当に吹きまくっていて、胸のすく思いがします。
マイケル・ブレッカーが療養中とあって、このライブはファンには一時も早くの回復を望まずには居られない気持ちです。
6 ピラミッド「ピラミッド」
神保彰,鳥山雄二,和泉宏隆と、こちらもスーパーグループと呼ぶのに相応しい顔合わせ。
これまで共演してなかったことで、どんなサウンドになるかと思いましたが、意外に相性が良さそう。
なかなかライトで気持ちよい作品に仕上がっていました。
7 Miles Davis「The Cellar Door Sessions 1970」
ついに出た、マイルスの編集前ライブのCD BOX。
これまで聴くことの出来なかった、編集以前のライブがそのまま聞けるということで期待したのですが、実際に聞いてみて想像以上の凄まじさで楽しむことが出来ました。
果たして次は・・・と出るたびに期待するのでキリが無いのですが、やはりマイルス・デイビスはいまだに自分の中では生き続けてるということを実感しました。
8 Saturday Night Live Band「Gotta Keep My Eye On You」
このアルバムがCD化されるというのは驚いたのと同時にとても嬉しかったです。
この作品に関しては、なにも言うことは無く、ただただひたすら聴いて心地よいということにつきます。
9 Dave Weckle「Multiplicuty」
エレクトリック・バンドも再活動を始めたということで、再びディブ・ウェックルのチックとのコラボレーションがということにはなりますが、こちらのウェックルのリーダー作も非常に素晴らしかったです。
むしろ、こちらの方が音楽的にすっきりし、簡潔で楽しかったと思います。
10 Pat Metheny「The Way Up」
メセニーも凄みのある力作を叩きつけてきた感じです。
ただし、あまりにも「力技」が過ぎている感じが少し気になりました。
それでもBest10にははずせない存在で、なんのかんの言っても、それこそ何度も聞き込んでしまった作品です。
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