Stone Alliance「Live in Amsterdam」Mambo Maniacs Records(804865116)2004 - U.S.A.  
              

Gene Pala(bass),Don Alias(ds),Steve Grossman(sax)

●骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系   ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ●JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系   ○ECM系

Steve GrossmanというテナーSax奏者には、どうしようもなくカリスマ性を感じてしまう。
10代でMiles Davisのバンドに参加した天才Sax奏者ということであれば、以後はもっと人気があって良さそうなもの。
なのにメジャー・レーベルからは作品が無く、いつでも入手できるような作品もない。(例外はAtlanticだろうが廃盤未CD化)
雑誌等ではよく記事があるのに、全くCDが入手できない時期があったり、日本のDIWレーベルが集中的にリリースしたこともあったが、今はそれも廃盤で入手困難。
けれど、聞くと本当にゾクゾクするようなテナー・プレイを聞かせてくれ、何かマニア心をくすぐるようなところがある。(といってもマニア向けなSax奏者ということでもない。)

そのSteve Grossmanが1970年代に参加したストーン・アライアンスというグループにおけるLIVE発掘盤が登場した。
このStone AllianceはベースのGene Pala、ドラムスのDon Aliasとのグループである。
その最初期はSteve Grossmanも参加していて、本作はその頃のLIVEであろう。

この時期のGrossmanはコルトレーン直径のバリバリしたプレイを聞かせている。
今でこそGrossmanはロリンズ系統にPlayが変わっているが、この頃はストレートそのもの。
それも編成がドラム、ベース、SAXのトリオなだけに、もう吹きまくり状態なのだ。
ベースはエレクトリック・ベースを使い、Jazzのウォーキング・ベースを極力避けて、ベース・パターンを演奏するスタイルである。
ドラムも4ビートよりかは、Rockビートを叩く場面の方が多い。
よって音楽的にはFusionと呼ぶ方が適切に思うが、Jazzの側面も多分に残している。

ただ、この編成が編成だけにやや音が薄く感じるのと、ベース・ソロ、ドラム・ソロがかなり長いのが難点の気がする。
本当ならGrossmanが吹ききるだけでOKだが、ライブなだけにそれは仕方ないのかもしれない。
また、音質もそんなにクリアなものではない。Bootとは行かないまでも、少々耳障りな部分もある。
そこは大本のPM Recordsというマイナー・レーベルゆえの限界なのかもしれない。

そういう意味ではトータルに評価した場合、あまり本作は万人向けではないように思える。
しかし、前にも書いたようにこの時期のSteve Grossmanの音源は入手困難だし、Grossmanが聞けるということだけ本作は非常にありがたく思ってしまうのだ。
なので、「Steve Grossman」と言ってピンと来る方は要チェックです。

# やはりこの時期のSteve Grossmanは良いですねぇ。(TKO)
 
 
   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out_of_melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                       Interplay