2001 Best Albums
セリエJ

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 さて、激動の2001年は幕を閉じました。またベストアルバム選定の時期になったわけですが、昨年に関して云えば私の中では「これだ!」という決定的な作品が出て来ず結構苦労しました。考えてみれば昨年は過去の作品の収集に力点をかけて、積極的に新作を聴く姿勢を若干怠ったという、個人的な事情にも一因があったのではないかと反省しております。(まぁこのことは、手を出したくなる新作が少なかったということもあるとは思いますが・・・) そんな中、十分に楽しませてもらった新作について思いつくまま挙げてみました。選考基準は個人的に楽しませてもらったということ以外何らありませんが、あくまで"フュージョン"にこだわったつもりではあります。またできるだけ多くの人にフュージョンを聴いてほしいという希望から、なるべく誰が聴いても楽しめそうな作品、という点にも配慮をしてみました。

Paul Jackson Jr. 「The Power Of The String」

彼のことはバッキング職人のギターリストと認識してました。正直云ってほとんどバッキングしか聴いたことがなかったですが、こんなにゴキゲンなソロを弾こうとは!・・・個人的には昨年一番の収穫だと思っとります。

Spyro Gyra 「IN MODERN TIMES」

往年の名演がフト頭をよぎるような作品です。ただ曲の傾向にかなりバラツキがあり、アルバム1枚聴いた後の印象が散漫なことが難点ですが・・・やはり彼らには陽気なプレイが似合うと思うのは私だけでしょうか。

Lee Ritenour「a twist of marley」

リトナーの、ボブ・マーリーあるいはレゲエへの強い思い入れ(これは結構意外でした。)を覗うことが出来る1枚です。ですがこれはあくまで企画盤。リトナー師匠、そろそろ"オリジナル"いきませんか!?

Micro Stone Band 「Hey!!!!」

進化しつづける驚異のバンド。前作を聴いた時「さらにこうすれば」とか「こういう音が入ったら・・・」という私の希望を、本作ですべて埋めてくれたのにはビックリ!充実度は素晴らしいものがありますし、勢いを感じます。

Various Artists 「To Grover, With Love」

故グローヴァー・ワシントンJR.に捧げたトリビュートアルバム。彼を慕う多くのアーティストが参加し充実した演奏を聴かせます。この1枚自体が十分楽しめる高品質フュージョンアルバムです。

Peter White 「Glow」

スムース・ジャズは何処へ行ってしまうのか?・・・まだ当分は心配ご無用でしょうか?彼のアルバムを聴いていると、軽やかな音楽とは裏腹に、流行の変化への恐れ、あるいはマンネリ化との格闘による汗と涙が感じられてなりません。だからこそこの作品の輝きは増しているのでしょうか。まだまだいけそうだと感じられる1枚です。

Larry Carlton, Steve Lukather 「No Substitutions(Live in Osaka)」

昨年もカールトン師匠は安定した活躍を見せました。ソロ新作のリリースもあったのですが、私はゼヒこちらを推したいです。ルカサーとの良い相乗効果もあり最近のスタジオ盤とはまた違った「熱い」カールトンを聴くことが出来ます。



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