Tokyo Jazz 2009.9.6 Day Session
L E G E N D   O F   F U N K , B L U E S   a n d   J A Z Z
大西順子 Trio
井上陽介(b) Gene Jackson(ds)
Junko Onishi photo by Rieko OkaJunko Onishi Trio photo by Hideo Nakajima

約11年の沈黙を破って、大西順子が戻ってきた。
なにか久しぶりに”本物のJazz”を聞いた気分になりました。
本物のJazzとはどういう意味か・・・それはまず第一に「カッコいいこと」。カッコよくなきゃ、本物のJazzとは違いますよね?
そして付け加えるならば、Jazzとは”大人の音楽”だということを強く意識しました。
大西の音楽は、まさに忘れかけてたそれらを思い出させてくれます。
ステージでの大西は客に媚びることはなく、だからと気取るわけでもなく、すごく自然体。
なのに、それがクールでカッコよく見える。大人でいて、そしてカッコ良いです。

演奏もブランクを全く感じさせない。ブランクどころか、その間ずっと練習してたのではないかと思えるほどの演奏です。
テクニックも凄いのですが、ただ単にテクに走るのではなく、まさにインプロヴィーションの流れの中で出てきます。
例えばグリッサンドも、無意味なところではなく、心憎いほどジャストなところで使われている。
そのテクニックはひけらかす部類ではないので、意識しないと、気づかずに流れていってしまいそう。
わかりづらい、難しい・・・・しかし、それがJazz。今は物分りの良すぎるJazzが増えすぎたのかもしれない。

大西はストイックに、拍手のタイミングを客に与えず、どんどん飛ばす。
最後までスピード感を失わず、疾走する、まさにこれこそが「JAZZ」を聴かせてくれました。

1. Back In The Days
2. 6番
3. Musical Moments
4. So Long Eric

McCoy Tyner Trio with special guest John Scofield
McCoy Tyner photo by Hideo NakajimaMcCoy Tyner Trio with J.Scofield photo by Hideo Nakajima

マッコイ・タイナーは前作「Guitar」でスコフィールドと共演している。
なので、このステージはその再現ということを期待した。
しかし、残念なことにリハーサル不足なのだろうか? スコフェールドは弾けていないし、盛り上がりにも欠ける。
不思議なことに、スコフィールドがトリオに加わったことで、マッコイのピアノにハードタッチが戻ってきた。
3+1=4とはならなかったが、違った何かを聴くことが出来る・・・JAZZの不思議を知るステージだった。

1. Fly With The Wind
2. Walk Spirit Talk Spirit
3. Blues On The Corner
4. Angelina

Lou Donaldson
敦賀明子(org), Randy Johnston(g). 田井中福司(ds)
Lou Donaldson photo by Hideo Nakajima

BlueNoteレーベルの顔、ソウルJazzの大御所という両方の面を持つルー・ドナルドソン。
ハードバップ誕生と言われた伝説のライブにも参加し、歴史的人物と言っても過言では無いでしょう。
今回は女性オルガン奏者(日本人!)を従えた、ソウルJazzフォーマット。
"BLUES WALK"、"WHISKEY DRINKIN WOMAN"、"ALLIGATOR BOGALOO"など、ソウルJazzの名曲を披露。
まさにBlueNoteレーベルの音。レジェンドなLIVEを聴かせてくれました。

1. Blues Walk
2. We Dienssel Best
3. Wonderful World
4. Fine And Donly
5. Whiskey Drinkin Woman
6. Alligator Bogaloo
7. Cherikee

BLUE NOTE RECORDS 70th Anniversary Super Jam
featuringLou Donaldson, quasimode, Manhattan Jazz Quintet
Super Jam by Hideo Nakajima

東京Jazzを締めくくるのはJamセッション。
最初に新進のニューグループquasimodeがフレッシュな演奏を披露。
Jamはマンハッタン・ジャズ・クインテットを核に、チャイナ・モーゼス、ルー・ドナルドソン、神保彰、quasimodeによるもの。
少しリハ不足かなと思う内容で、ソロ回しも不自然で、なにかまとまりの無い演奏。
それを除けば、Jazzのベテラン、中堅、新人が一同に揃う、なかなか面白い顔合せのステージだった。

1. The Man From Nagpur 〜 On Children
2. Afrodisia
3. Bye Bye Black Bird
4. A Night In Tunisia




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Photo by Hideo Nakajima
Reported by TKO

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