Tokyo Jazz 2015.9.6 Night Session
T H E T O K Y O J A Z Z S P E C I A L
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Steve Gadd Band |
Steve Gadd(ds) Michael Landau(g), Walt Fauler(tp), Larry Goldings(organ), Jimmy Johnson(b) |
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CDで聞いたスティーブ・ガッド・バンドと同様に、派手さを抑え、味わい深い演奏になった。
しかし、そこはスティーブ・ガッドであり、1曲目からドラム・ソロが聞ける大盤振る舞いだ。
このバンドはもうガッドのドラミングを聞くしかないなと思うところがある。
もちろん、ゴールデンィグスのオルガン、ピアノのソロも素晴らしいし、ランドウのギターソロも聞きどころが一杯ある。
でも、ガッドのドラムがまたすごい。
以前みたいな精力的なドラミングではないのだが、ダイナミックというか、音の強弱が凄まじいのだ。
最初は少し大人しくなったのかと感じたが、終わってみるとさすがガッドだと、感心せずにはいられない。
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1. The Wind Up
2. Africa
3. Green Foam
4. Duke's Anthem
5. Way Back Home
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Lee Ritenour Guest: TOKYO JAZZ HORNS |
Lee Ritenour(g), Melvin Davis(b), Sony Emony(ds), Jesse Miliner(kb)
TOKYO JAZZ HORNS : 市原ひかり、小林香織、駒野逸美、浜崎航、宮本大路
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リトナーの凄さは、プレイだけでなく、その安定感というか。
デビュー以来、リトナーに浮き沈みという時期があったのだろうか?
常にFusionの顔として、TOPであり続ける、そして音楽性も変化しし続けている。
そんなリトナーが自分を振り返ったのが最新作「Twist of Rit」であり、この新作中心にこのステージで披露してくれた。
オープニングの"The Village"(1つ前の「Rhythm Sessions」から )と2曲目"Wes Boubd"(「Wes Bound」から)以降は最新作「Twist of Rit」である。
この「Twist of Rit」はリトナーのファーストアルバム「First Course」からのカバーが多く、むしろ「First Course」の再演ライブにすら聞こえてしまう。
この辺りの曲は、近年のリトナーのレパートリーからは外され、生で聞くことは無いだろうと思われた。
しかし、そんな過去の名曲をアレンジされ、聞けることには無常の喜びを感じるのだ。
共演者も安定のMelvin Davis(b)、Sony Emony(ds)、そしてキーボードはJesse Miliner(key)
更に競演するのが「TOKYO JAZZ HORNS」もリトナーのバックに華を添える。
この「TOKYO JAZZ HORNS」は小林香織(as)、市原ひかり(tp)といった本来ソロステージに出そうな人が加わっているのが見逃せない。
それにしても新作「Twist of Rit」からとはいえ、1976年「First Course」からの"A Little Bit of This and a Little Bit of That" 、" Wild Rice"、"Fatback"は強力だ。
何度かリトナーのライブには行っているが、この辺りの曲を演奏されたことが無い。
なのに、これらの曲がお蔵入りしていたなんて信じられないほどにクオリティが高く、パフォーマンスもすこぶる良い。
意外なことに今回のリー・リトナーの使用ギターは、ギブソン L-5のフルアコと、ギブソン レスポールSTDのソリッドを使い分けた。
リトナーのギターというと、当然ギブソン ES-335のセミアコとなり、ソリッドだとヴァレー・アーツの印象が強い。
リトナーにレスポールというのは、違和感がなくもないのだが、そのプレイは素晴らしく、「弘法筆を選ばず」というところか。
また、エフェクトに関しても古い曲には、今はあまり使われないトレモロなどが使われ、少しレトロっぽさを出している。
ラスト曲は"Fatback"で締めくくったが、「TOKYO JAZZ HORNS」のぞれぞれにもショート・ソロが回されて、大いに盛り上がった。
最後に全員肩を組んで客席に対して一礼。リトナーは女性の間に入るなんて、全くお茶目なところで笑わせてくれた。
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1. The Village
2. Wes Bound
3. Pearl
4. A Little Bit of This and a Little Bit of That
5. Ooh Yeah
6. Wild Rice
7. Lay It Down
8. Fatback
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Fourplay |
Bob James(p), Chuck Loeb(g), Nathan East(b), Harvy Mason(ds) Guest : Larry Carlton & Lee Ritenour |
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今年の東京ジャズで大トリを務めるのは、2度目の登場となるフォープレイだ。
前回のギタリストはラリー・カールトン。よって、ギタリストがチャック・ローブに変わってから初めての東京ジャズ登場になる。 このバンドはギタリストだけが変わり、いま流行りの3代目・・・そこはバンドなので第3期という表現が妥当であろう。
しかし、短期間でメンバーが変わるようなRockバンドと違って、フォープレイは在籍すると(今のところ)期間も長い。
さて、ライブで見るチャックのギタープレイは派手さは無いが堅実で、予想した通りの音がしている。
使っているギターもサドウスキーで、ピックアップがHSH(フロントからハムバッキング、シングル、ハムバッキング)の趣味のよい音がする。
チャックの持ち味はクリーンなギターサウンドがで、それがフォープレイのサウンドに変化をもたらした気がする。
以前のカールトン、リトナーはギタリストとして非常に魅力的なのだが、チャックの助力はバンドの別の面が浮かび上がった。
ある意味、ボブ、イースト、メイソンが前に出て、バランス良くなったように感じる。
ボブ・ジェームスの美しいピアノは、どのフォープレイでも変わりなく、楽しむことができる。
また、ネイザン・イーストのベースプレイとならび、フォープレイでしか聞けないファルセット・ボーカルもなかなか楽しい。
それとスタジオと違って、ライブでのハーヴィー・メイソンはドラムソロも加わり、なかなか魅せてくれた。
アンコールは、奇しくも今回の東京Jazzで揃った歴代フォープレイのギタリストの競演となった。
現フォープレイの面々にオリジナルギタリストのリー・リトナー、そして2代目ギタリストのラリー・カールトンが加わった。
この時の会場の沸きようと言ったら・・・この共演は誰もが夢見たのであろうが、まさか実現するなど思っても見ていなかった。
ギターソロは、カールトンのブルージーなプレイ、続いてリトナーのスライドを交えたプレイ、最後にローブのクールなプレイとそれぞれ個性を見せた。
大いに盛り上がりながら、今年の東京ジャズを締めくくってくれた。
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1. December Dream
2. Max-Of-Man
3. Chant
4. Quicksilver
5. Horace
6. Sliver Streak
7. Sterling
8. 3rd Degree
9. Silverado
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■総評
今年も大いに東京JAZZは盛り上がった。ニューカマー、中堅、ベテランが揃い、ジャンルも4ビートJAZZ、歌もの、Fusionと多彩だ。
Fusionのトピックとして、
@ フォープレイ、そして歴代ギタリストの集結
A 日野皓正のFUSIONへの回帰(Still Be-Bopは何年ぶり?)
B 一度引退とした大西順子の出演、およびFUSIONバンドの一員としての演奏
C ボブ・ジェームス”はげ山の一夜”のクラシック共演、しかもドラムがスティーブ・ガッド
D ラリー・カールトンと日野皓正のまさかのスペシャル・バンド
E リー・リトナーの滅多に演奏されないであろう、デビューアルバム収録曲のライブ再演
F ハービー・ハンコックとウエイン・ショーター デュエットで謎の怪演
G エスペランサ・スポルディングの不思議な路線変更
と、一部お叱りを受けそうな感じですが、率直にまとめさせていただきました。
考えてみれば、これだけ見どころがありました。非常に楽しかったです。良い意味でも、別の意味でも。
まだまだ、JAZZ、ないしはFUSIONは底力があるなぁという印象ですが、いかがでしょうか。
東京ジャズが続く限りは、まだまだ面白い事件が起こりそうな予感がします。(TKO)
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Photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL
Reported by TKO
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