Tokyo Jazz 2015.9.4 Night Session
J A Z Z   I S   H E R E
fox capture plan
岸本亮(p)、カワイヒデヒロ(b)、井上司(ds)
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL

日本のピアノトリオでのJAZZ演奏なのだが、ノリはロックそのものだ。
その代わりにJAZZっぽさが希薄というか、これが現在の若手ジャズシーンなのかもしれない。
レディオヘッドの曲を、まんまインストで演奏してたけど、ちょっとひねりが欲しかったかも。
ちょっと尖がった部分が魅力、今後に期待したい。  


1. Reincarnation
2. 衝動の粒子
3. Butterfly Effect
4. Yellow Counter
5. Time to think
6. Piano Solo 〜 Paranoid Android
7. this wall
8. 地下の世界に流れる時間
9. Attack on fox
ケニー・バロン・トリオ with special guest グレッチェン・パーラト
Kenny Barron (p), Gretchen Parlato (vo), Kiyoshi Kitagawa (b), Johnathan Blake (ds)
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2014年に続いて、ケニー・バロンの出演となった。
前回のワンホーンカルテットと違い、ピアノトリオなのでケニーの魅力満開である。
ホンモノのジャズメンがどんどん少なっていく中、ジャズ・ジャイアンツの生演奏は本当に貴重だ。
これこそがJAZZ・・そんな東京JAZZに来てよかったと思わせてもらえる演奏を聞かせてくれた。

1. Shuffle Boil
2. Bud Like
3. Phantoms
4. I Should Care
5. Nightfall
6. Cook's Bay


ミシェル・カミロ × 上原ひろみ
Michel Camilo(p), Hiromi(p)
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL

「手の合う相手」というのは、そうそうはいないものだ。
ピアノ・デュオは東京Jazzでは結構見てきたが、意外にデュオであっても、どこかぶつかり合えない、それが遠慮なのか相性なのかわからない。
例えば過去に上原ひろみとチック・コリアのデュエットがあったが、どうも子弟にしか思えなかった感がある。
それと上原ひろみ別のデュエットもあった気がするが、相手はテクニックが抜群でないと、上原自身も生かせないし、あまり面白くない。

でも、ミシェル・カミロ、上原ひろみは同じレコード会社(テラーク)所属だし、しかもテクニシャン同士。
人気実力も申し分ない上に、いまや同格同士(と考えたい)・・・これだけぶつかり合える相手もいないのではないだろうか。

今回のピアノデュオこそは、まさに「手の合う相手」同士の凄いステージになった。

ピアノ・テクニックはもちろんのこと、カミロも上原もアイデアが凄い。
ピアノのひじ打ちも決まっているし、良く動く指も甲乙つけがたい。
これだけやったら普通ならばドシャメシャなのだろうけど、カミロと上原の凄いのはあれだけやってもメロディアスなのだ。
決して音楽を放り出すことなく、どこまでやっても音楽を奏で続けるのが2人の凄さに感じる。

アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスが来られなかったのは残念だが、その代わりのこのデュエットは穴埋めどころではなく、大きなる驚きだ。
まさにこういうトラ(代役)がトリ(真打)を務めるなんて、なかなかあることではない。
でも、このデュエットはあまりにも素晴らしく、果たしてトリオのまま出演したとしても、ここまで盛り上がってかどうか・・・?(失礼)
そういう意味では是非とも、次はトリオで今回の雪辱を果たして欲しいものだ。
もはや上原の、競うライバルは編成違いの自分ということで、またまた期待が高まる。

1. TROPICAL JAM
2. CARAVAN
3. TWO MUCH LOVE THEME
4. TAKE THE A TRAIN
5. DANCANDO NO PARAISO
EN PLACE TO BE



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■総評
今回はパット・メセニー、渡辺香津美という日米2大ギタリスト登場の意味は大きい。
登場した日も違うし、共演は無かったのだけれども、一日違いでこの2人が同じ東京Jazzのステージ上に立ったのである。
香津美は過去に何度も登場し、今となっては伝説となったステージを魅せてくれたし、今回も凄かったので次も期待できる。
メセニーは、これからも出演して欲しいし、もし次も出てくれたらどんなステージになるか期待したい。

ハービー・ハンコック、上原ひろみの日米ピアニストは東京Jazzの常連であるので、確かな安定度がある。
でも、彼ら彼女らが出てくると、東京Jazzも引き締まる感じがあるし、これからもどんどん出演して欲しい。
今回の上原のステージは伝説の類になるかと思うが、本当に東京JAZZの素晴らしさを体感した回だったと感じる。

なお、東京国際フォーラムでの東京JAZZ開催は今年が最後である。
来年からは渋谷に移っての開催に変わる。
場所が変わっての東京JAZZ・・・一体、何が待ち受けているのか。今から楽しみである。(TKO)



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Reported by TKO

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