Tokyo Jazz 2013.9.8 Day Session
W H A T   M U S I C   C A N   D O
Manhattan Transfer
トリスト・カーレス(vo)、 アラン・ポール(vo)、 ジャニス・シーゲル(vo)、 シェリル・ベンティーン(vo)
ヤロン・ガショブスキー(p,key,MD)、 スティーヴ・ハース(ds)、 ゲイリー・ウィック(b)
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL

Jazzとポップスを行き来するマンハッタン・トランスファーは、エンタテイメント性と芸術性を兼ね備えている。
残念ながらティム・ハウザーが病気療養のため、トリスト・カーレスが代役だったが、魅力はそのまま変わらない。

今回の東京JazzではJazzを前面に押し出したステージを披露した。
WeatherReportの曲に歌詞をつけた”バードランド”でライブはスタートした。
意外だったのはMiles Davisの”TUTU”のヴォーカルバージョンではなかろうか。
この曲をラップ風にしたチャック・ブラウン版を知っていたが、マイルスのトランペットソロまで歌ってしまう、マントラ・バージョンには脱帽である。(「Vibrate」収録)
最後にはチック・コリア”スペイン”まで歌ってくれる、まさにてんこ盛り。
ピタリと合ったコーラスワークの美しさと、テンポの良い楽しいステージに魅了された。

1. Birdland
2. Bahia
3. Duke Of Dubuque
4. Route 66
5. Candy
6. Java Jive
7. Tisket A Tasket
8. Tutu
9. Sing Joy Spring
10. Jeannine
11. Groovin’
12. Spain

Larry Carlton Blues Allstars
ラリー・カールトン(g)、 ジョン・オーツ(g, vo)、 シェーン・テリオ(b)
ビル・ラバウンティ(key,vo)、 ビリー・キルソン(ds)、 ポール・セラ(sax,vo)、 リース・ワイナンス(p)
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久々にラリー・カールトンが東京Jazzに戻ってきた。
東京Jazzにおけるカールトンは結構ブルースづいているが、はじめはの数曲はFusion演奏が続き、これがなかなかだった。

そして、それまでキーボードを弾いていたビル・ラバウンティが最初のゲストとして、ボーカルをとる。
まさにブルースであり、次第にブルース・オール・スターズの様相を呈してくる。
そして次のゲスト ジョン・オーツは、ブルースというよりも、むしろサザンソウルの歌声を聞かせた。
こういう歌のバッキングのカールトンも実に良くて、そのオブリガードなんてなかなか聴けるものではない。

音楽内容としては全体的にやや発散した感じがあったが、カールトンの多様さから考えれば、それは筋の通ったラインナップであろう。
こういうのはJAZZクラブでは聴くことの出来ない、まさに東京Jazzだからこそ聞けるステージだ。

1. Rose Prayer
2. Friday Night Shuffle
3. RCM
4. Mama Told Me So
5. If You Don’t Come Back
6. Funny But I Still Love You
7. Farm Jazz
8. Dream On
9. Lose It In Louisiana
10. Edge Of The World
11. Don’t Cross Me Wrong
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Bob James & David Sanborn
featuring Steve Gadd & James Genus
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2008年の東京Jazzにてボブ・ジェームス & デヴィッド・サンボーンの「Double Vision」以来の共演が披露された。
あれから5年、今年になって27年ぶりの共演アルバムが発売され、そして再びこのコンビでの東京Jazz出演になった。
もしかして5年前のジャムセッションが契機になって、新作&共演になったのかもしれない。
なんとも出来すぎた話・・・だけど、それが目の前で起こっていることに、音楽の不思議を感じてしまう。

新作は、「Double Vision」とは異なり、アコースティックなJazzテイストのアルバム。
しかし、このライブはあまりアコースティックもJazzも無関係で、まさにこの4人のステージ・・・やはりFusionテイストが濃い。

サンボーンの泣きのSaxは、JazzだろうとFusionだろうと、それらを凌駕する歌心に感嘆する。
そのSaxの艶のあるトーン・・・この音でアコースティックJazzを聞きたかったJazzファンは大勢いたであろう。
サンボーンがひと吹きさえすれば、その音楽の景色が変わる・・・まさにそれをこのステージで体現していた。

ボブ・ジェームスのピアノも、本当に美しく、軽やかに耽美にそしてポップに楽しい。
Jazzを演奏しても、ボブはボブらしく、実に楽しそうに、そして軽やかだ。
それと実にサンボーンとの相性が良いのには、このステージで再確認したのだ。

ジェームス・ジナスも地味だが、まさにサポートに徹し、そのあくなきバックアップ精神には頭が下がる。
本当はかなりの実力者なのに、あまりジナスに注目する話は聞かない。
でも、これだけのメンツで誰がサポートするのだという場合に、ジェームス・ジナスだということで納得する。

スティーブ・ガッドも往年のプレイとは違っているが、押さえどころはしっかり捉え、聴き所は満載だ。
1曲目からガッドのドラム・ソロが炸裂するという、もうてんこ盛りの内容だ。
このステージでは2回もドラムソロを聴かせてくれた・・・ファンとしてはなんとも至福な時間だ。
ドラムソロを芸術の域でプレイできる人は、ガッドを含めてそうそういないことを、このプレイで認識した。

ほぼ、ニューアルバムからの曲でステージは構成されている。
ニューアルバム以外では、「Double Vision」から”Maputo”と”More Than Friends”が演奏された。
元曲はエレクトリックなFusionだが、アコースティックで演奏されても素晴らしい。
結局は元曲のメロディの良さと、演奏者の表現力・・・特にサンボーンの泣きのSaxでその違いは吹き飛んでしまう。

ライブはもりに盛り上がり、かなり時間もオーバーしていた。
しかし、それでも観客は納まらない。そしてアンコールまで行われた。
本当に終わるのが勿体くらい・・・・結局終了は夜の部開場時間10分前まで続いた。
そのしわよせが、夜の部の開場に響いたのだが、仕方ないよね、そんなの。

1. Montezuma
2. Geste Humain
3. More Than Friends
4. Better Not Go To College
5. Maputo
6. Follow Me
7. Deep In The Weeds



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Reported by TKO

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