Tokyo Jazz 2012.9.9 Night Session
PUT OUR HEARTS TOGETHER
Esperanza Spalding Radio Music Society
Esperanza Spalding(bass, vocals)
photo by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL

注目の女性ベース&シンガーのエスペランサ。
昨年はテリ・リン・キャリントン・バンドの一員として出演しましたが、今回は自身のバンドでの単独出演。
今年出た新作もあって、今一番見てみたいミュージシャンの一人です。 エスペランサは、ウッドベース、エレクトリックベースを使い分け、目立つプレイではなく、音楽性を重視したサポートを聞かせます。
ベースプレイよりも、エスペランサのハイトーン・ヴォイスによるボーカルは特筆すべきでしょう。
あれだけのハイトーンを聞かせながら、ブレの無い安定した声は、本当に透き通るような歌声です。 アルバムでも凄く良かったウエイン・ショーターのカバー"Endangered Species"は、生演奏では怒涛の演奏で、ぐいぐいと引き込まれました。

1. Us
2. Hold On Me
3. Crowned & Kissed
4. Black Gold
5. Endangered Species
6. Radio Song



Casiopea 3rd
野呂一生(guitar), 鳴瀬喜博(bass), 大高清美(kb), 神保彰(drums)
photo by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVALphoto by (c)中嶌英雄/(c)Hideo Nakajima (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL

6年ぶりにカシオペアが戻って来ました。
あのサウンドが生で再び戻ってきたのです。
そしてブランクなんか感じさせない、あの時のまんま。
6年前に止まった時間が、再び動き始めたのです。

メンバーではキーボードがオルガン奏者の大高清美にチェンジ。
そしてMCが野呂一生になったのが大きな違いだとのこと。

6年のブランクがあっても、テクニカルで怒涛の演奏。
キーボードにオルガンの持続音が多様されることで、音が分厚くなった気がします。
そういう意味では女性キーボード奏者に変わったことで、よりサウンドが男性的になったと思えるのです。

1曲目"Fightman"が始まった瞬間、カシオペアの復活を実感しました。
いつかは戻って来るだろうと信じていましたが、メンバーがステージに上がり、音楽が始まるまでに、胸が一杯になりました。
そして何から来るのだろうと、この曲であったことで、何か勇気がわいて来た気がします。

2曲目"Eyes Of Mind"はテーマのキーボードがオルガンで奏でられ、オリジナル「Make Up City」のスタジオ・バージョンを彷彿します。
オリジナルの方に愛着ある人には、ちょっと嬉しいサウンドかもしれません。

3曲目"Set Sail"このあたりは中期の曲ということか、少しテンポを落とした聴きやすいメロディアスな曲です。
でも、こういう曲のほうが意外に難曲なのかもしれませんね。

4曲目"Domino Line"この曲での恒例の音のドミノ崩しは、カシオペアでしか味わえないテクニック。
これが再び聴けることになったというのも嬉しいです。

5曲目"Space Road"も最初期のような刹那な雰囲気ではなく、ノリの良いダンサンブル・バージョン。
そして必殺の超速ユニゾンの応酬・・・・いやぁ、お馴染みではありますがこれには何度聴いてもノックアウトされます。

6曲目"Arrows Of Time"はこのメンバーになってからの新曲です。
ミディアム・テンポでギター・メロディがメロウでカッコよい、まさにカシオペアサウンド。
メンバーは変わっても、新たに作られるカシオペア・サウンドは健在なので安心します。

7曲目"Galactic Funk" ここでも初期の名曲が続きます。
さすがにFunkとするだけ意気込みが違うのか、各入魂のソロが聴かれます。
ドラムソロからベースソロの流れなんかは凄まじさを感じますね。

8曲目"Asayake"最後の曲は、野呂が「あえてタイトルは申しません」といってもイントロですぐわかります。
何度聴いても、やはり聴きたくなる名曲・・・これがカシオペアとして6年間聴かれなかったといのは不思議なくらい。
当然、観客は大ノリです。

アンコール:"Golden Waves" そでに引っ込まず、すぐさまアンコールを開始。
こちらも雄大なメロディに酔いしれて、復活カシオペア 3rdの魅力を存分にふりまいてくれました。
カシオペア3rdはDVDでの新譜が発売されますが、CDの方も早く出て欲しいです。

1. Fightman
2. Eyes Of The Mind
3. Set Sail
4. Domino Line
5. Space Road
6. Arrows Of Time
7. Galactic Funk
8. Asayake
Enc.Golden Waves

photo by (c)岡 利恵子/(c)Rieko Oka (c)TOKYO JAZZ FESTIVAL

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Bob James Quintet Special Guest : 松田聖子
Bob James(piano), Will Lee(bass), Steve Gadd(drums), Dave McMurray(sax), Perry Hughes(guitar), 松田聖子(vocals)
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東京JAZZ2012のトリは、見どころ満載のステージになりました。
ボブ・ジェームスは以前にも東京Jazzに出演してますが、今回は初めての自身のバンドでの出演。
それもスティーブ・ガッド、ウィル・リーのリズム・セクションという、これだけでも見たいという顔ぶれです。
ギターのペリー・ヒューズは曲によってベンソン系、エリック・ゲイル系といった感じでユーティリティプレイヤータイプ。
デイブ・マクマレイもサックス&フルートを駆使できるという点でボブ・ジェームスにようなバンドでは安心して聴けるタイプです。

演奏はCTI時代の懐かしいレパートリーが中心。
グローバー・ワシントンJrの曲"ミスターマジック"(From 「Mistar Magic」Grover Washington Jr.)から始まるという、Fusionファンのテンションがガッと上がります。

次に意外な選曲でエリック・ゲイルの"ホワイト・モス"(From 「Forecast」Eric Gale)
これはゲイル作曲で、オリジナルでボブが参加してますが、ライブで取り上げるなんて不思議ですね。
ペリー・ヒューズのゲイルのような鳴きのギターがなかなか良かったです。

"Don't Mess With Mr. T"(from「Don't Mess With Mr. T」Stanley Turrentine)はこれも意外な選曲。
このオリジナルって、キーボードはリチャード・ティーでボブは編曲・・・でもボブの思い入れのある曲かもしれませんね。
またここでガッドのブラシ・プレイという珍しいものを見せてくれます。

ボブ・ジェームス"Angela"も本当に名曲・・・この曲を生で聴けたというのも感激です。
他にも良い曲がいっぱいありますけど、やはりボブの代表曲というと、この曲になるのでしょうか。
メロウなフルートにピアノ・・・ボブ・ジェームスのメロディメーカーの才能を改めて感じます。

ボブのアルバムからクラシック作曲家ビゼーのカバー"Farandole (L'Arlesienne Suite No. 2)"。
この曲もFusionの歴史的な重要曲・・・これを聴けるのもまさかの展開、ボブ・ジェームスの真骨頂です。
ここで遂に出たのがスティーブ・ガッドのドラムソロ。
ガッドの必殺テクニックのモザンビークも健在で、エキサイティングなドラムを披露してくれました。

そして松田聖子の登場。
バンドと松田聖子の共演は"sukiyaki"(上を向いて歩こう)です。
日本人の共演となると、どうしてもこの曲なのでしょう。

アンコールにはボブ・ジェームスと松田聖子とのデュエット。
東日本大震災に向けた祈りをテーマにした"Put Our Hearts Together "を松田聖子が歌い上げる感動的なラストになりました。

1. Mister Magic
2. White Moth
3. Angela(Theme From "TAXI")
4. Don't Mess With Mister T.
5. Farandole
6. Sukiyaki
7. Put Our Hearts Together

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Reported by TKO

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