The Baked Potato, North Hollywood 2004.11.20 2nd set
会場のライブハウス「ベイクド・ポテト」はロスの近郊ユニバーサル・スタジオのすぐそばにあり70年代から全く変らずに営業している数少ないライブハウスだ。筆者にとっては約5年ぶりのベイクド・ポテトだったが、掘っ立て小屋のような見かけも、数十人も入れば一杯になってしまう内部も全くと言ってもいいほど何も変っていなかった。
土曜の晩ともあって1st setはソールド・アウトで11時半からスタートの2ndセットからしか入ることができなかった。ちなみにチャージはベイクド・ポテトにしては高めの25ドルだった。 この日、演奏された曲はグレッグ・マティソンの最新作「West Coast Groove」からの曲などインストばかり4曲で、メンバー全員のソロをたっぷりとフィーチャーした構成だった。
ステージで一番目を引いたのはドラムスのエイブラハム・ラボリエル・ジュニアの巨体だ。父親のエイブラハム・ラボリエルもかなり太めだが、その1.5倍くらいは太さがあるように見える。その巨体から叩き出すかなり粘っこいヘヴィーなリズムが印象的だった。
そして圧巻だったのはエイブラハム・ラボリエルのベース・ソロでの父子のコンビネーションだった。エイブラハム・ラボリエルの飛び跳ねながらのベースソロはファンならもうお馴染みだと思うが、そのめまぐるしく変化するベースのフレーズに、ジュニアが父親の弾くフレーズは全てわかっているかのように呼応したパターンを即座に繰り出していたのは驚異的だった。
全体としてもグレッグ・マティソンのリズムの切れ味のよいエレピ、オルガンのソロも心地よく、ギターのマイケル・ランドウのエッジの効いたサウンドも健在で、バンドとしての完成度も極めて高かった。
長年に渡りLAのライブ・シーンで高いレベルのフュージョンサウンドをクリエイトしているグレッグ・マティソンのプロジェクトは、いまだに日本でのライブは実現していないと思うのだが、是非、来日して日本のファンの前で演奏してほしいものだと思う。
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