TOK「パラドックス」P.J.L.(MTCJ-5504)1979/2003 - Japan  
              

加古隆(p),Kent Carter(b),Oliver Johnson(ds)

○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系   ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ●JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系   ●ECM系

加古隆というと、今ではNHKドキュメンタリーのBGM、サウンドトラックなどの作曲家というイメージが強い。
しかし、1979年のこの作品ではTOKというグループでフリーなJazz演奏をするピアニストだった。
そして本作は日本人が初めてECMの傍系レーベルのJapoに残した作品で、世界初CD化である。
ジャケットにはECMレーベルのロゴがあるが、正式にはJapo・・・ただ、プロデューサーはその後本家ECMでもプロデュースをするスティーブ・レイクなので、この作品をECMのものと見ても遜色ない。

ピアノはとても美しく、Freeジャズというよりかは、現代音楽のピアノをJazzで表現していると言う方が適していると思う。
それもそのはずで加古はオリビエ・メシアンに師事したことで有名だからである。
そう言われれば確かにメシアンの曲にあるピアノの旋律のような美しい音がときおり現れる。
聴き様によってはチック・コリアが最もFreeに傾倒した「ARC」あたりの雰囲気もある。

そういう意味では、70年代日本のFreeということだが、あまり日本のという感じがしない。
また、どしゃめしゃなFreeでもないので、山下洋輔などと比べると雲泥の差である。
加古のここで目指す音楽はFreeにではなく、表現することを目的にFree手法を使ったのではないかと想像する。

音楽的にはやや厳しく、ポップさは無いかもしれない。
でも、そのぶん芸術性が高いし、なにか他のFreeとも一線を画す、興味深い音楽だと思う。

# さすがにECM原盤。ジャケットは美しく、秀逸ですねぇ。(TKO)
 
 
   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out_of_melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay