Miles Davis「In Person Friday And Saturday Nights At The Blackhawk Complete」Columbia Legacy (C4K 87106) 2003 - U.S.A.  
Miles Davis(tp), Hank Mobley(t.sax), Wynton Kelly(piano), Paul Chambers(bass), Jimmy Cobb(drums)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

以前は2枚のCDとしてリリースされていたマイルスのサンフランシスコのライブハウス、ブラックホークでの1961年の2日間のライブ盤が多くの未発表曲を追加して4枚組のコンプリート盤としてリリースされた。
正直なところ4枚組ボックスセットを買うほどはこの時期のマイルスには興味はなかったのだが、amazon.co.jpで何と3000円を切る安価(2003年7月20日現在)で売られていたので値段につられて買ってしまった。日本盤定価の5600円の半額近い値段である。
従来のコロンビアレガシーのボックスセットが豪華ボックスに収められて分厚いライナーノートがついていたのに較べると極めてシンプルな装丁だが、音を聞くのにはこれで必要十分だし、安価なほうがデフレの世の中には嬉しい。

さて肝心の音の方だが、このアルバムにはジャズと聞いて多くの人が連想するそのままの音が詰まっている。マイルスにはめずらしいほとんどひねりのない音で、後年に聞かれるような間を重視したもったいぶった演奏ではなく、ミュートもせずにストレートに吹いている。

曲目も「枯葉」、「グリーン・ドルフィン・ストリート」、「ラウンド・ミッドナイト」など有名スタンダード曲のオンパレードとなっている。

注目の未発表曲だが、全12曲ありそのうち6曲はブートレグで既発となっている。(コロンビアのライナーにちゃんとブートの資料が書いてあるというのはちょっと驚きです。)未発表曲の演奏はハンク・モブレーの演奏が退屈などと巷の評判はよくないようだが、確かに今までに正規にリリースされていた曲に較べると全体にテンションの低めの演奏が多い。おもしろいことにこれらの未発表曲はこのライブが収録された2日間の3セット目、4セット目に集中している。(CDではセットごと、演奏順に曲がならんでいる。)アメリカのライブハウスは一般的に日本よりも開演時間が遅めで1セット目が9時や9時半くらいから開始のところが多くある。そんな店では3セット目、4セット目ともなると夜中の1時を回ってしまい、ミュージシャンも疲れてだれてくるし、客の数も減ってくる。そんなアフターアワーズが近い夜中のサンフランシスコのライブハウスの様子を想像してみると、この後半のテンションの落ち方も妙に納得してしまったりもする。

4枚組はちょっと長いですが、酒を飲みながらのBGMにも最適だったりします。(橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay