深町純インタビュー |
2004.05.09 |
深町純HP |
ソロピアノリサイタルの後、インタビューの時間を作って頂きました。 リサイタルの後でお疲れかな〜と思い一言、二言のつもりでしたが、いろんな話で盛り上がってしまいました( ^ ^ ; お疲れのところ、申し訳なく思っています。 |
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即興演奏やる直前は、なぁ〜んにも考えてないよ |
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Q:アコースティックピアノを使った即興音楽に対するコンセプトはどのようなものでしょうか A:何もありませ〜ん(笑)ホントにないんだよ〜(笑) コンセプトっていうと、まるで僕がコンセプトっていうものがあって、それに従って弾いているようじゃない、 そんなものは全くないの。だからコンセプトなんて何もないよ〜。(笑) Q:例えば即興に対するアプローチのようなものは A:あっはっは(笑) ないッ!(笑) 今日もピアノに座る前、何も考えていない。何弾くか、なぁ〜んにも考えてない。 Q:その時点で出てきたものを..... A:そっ!もちろんそう、だって即興なんだもの(笑) だから予め何かプランがあってこういう感じでやろうとするのは即興じゃなくなっちゃうじゃない。 でも"色"みたいなことは考えることはある。今日は緑色みたいな感じでやろうとかね。 今日のように、国民年金について弾こうというのはあったよ。そして母の日だったから母の日の曲を弾こうというのはあったよ。 それから地方へ行ったり、新しい会場に行ったりした時、その会場のためにサウンドで弾くということはある。 そういうことならあるがそれ以外はない。(笑) |
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クロスオーバージャパンはポンタ、岡沢章・・・・・・ |
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Q:近々クロスオーバージャパンにJAPAN ALLSTARSで出演されますが、どういったことをやるんでしょうか A:基本的には全部僕の曲です。 ひょっとすると、NewYork ALLSTARSでやったランディブレッカーの曲をやるかもしれませんが基本は僕の曲です。 Q:すると例えば「ON THE MOVE」の頃の曲をやる訳ですか A:うん、その通り、その通り Q:メンバーは A:ドラムはポンタ、ベースは岡沢章、ギターは土方隆之、キーボードはさっき来ていた笹路正徳、笹路と僕の2キーボード、 あとは村岡 建(たける)さん この人は若い人は知らないかもしれないけど、日野皓正さんとスネイクヒップやっていた人。 僕も若い頃、FUSIONでやっていたことがある。 トランペットは数原晋。もう一人はジェイクを予定していたんだけど、 今フィリピンに帰っているので代わりの人選を村岡さんにお願いして斉藤清が参加します。 |
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ひょっとして「ON THE MOVE」が出るかもね.... |
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Q:深町さんがFusionをやっていた昔の廃盤になったアルバムは入手しずらい状況ですが、再リリースの予定とかありますか A:このサイトのために秘密を話せば、クロスオーバージャパンでコンピレーションアルバムが出るんですよ。 それぞれのメンバーが、、二曲づつ入ったものを。 僕も二曲っていわれたんで、New York Allstarsがいいんじゃないって言ったら、権利の問題でコンピレーション 出すって言ったらスティーブ・ガッドからランディ・ブレッカー、マイケル・ブレッカー、サンボーンと皆に許可取らなければならないでしょう。 アルバムの再発でさえこういう問題(許可を取る)でごたついているのに、コンピレーションは又別の契約になるんで、 コンピレーションはポンタとかやっていたかもしれない僕の昔のアルバムからになりそう。 それで、僕の一連のアルバムはアルファから出てたんですよ。アルファが潰れちゃったんで、今はソニーが権利を持っているんですよ。 ソニーは「ON THE MOVE」を出そうとしているらしい、、噂なんですが、、 権利の問題が大変らしくって、つまりそれぞれに聞けば大丈夫なんだけど。 つい最近もスティーブガッドにも会ったし、サンボーンにも会ったし、NewYork Allstarsのアルバムの(再発)のことも知っているし、だから(許可の件を)聞けばいいんだけど、レコード会社はそういうのを嫌がる。「(再発しても)大丈夫ですか」 問い合わせるのを嫌がって、、、、、ひょっとして上手くいけば「ON THE MOVE」は出るかもしれない、っという噂。 だからNewYork Allstars(ライブ)が本当はソニーから出てもいいのに、インディーズから出ているわけ。 それは、そういう問題があるからなのよね。 Q:FUSIONファンからすると嬉しいニュースですよね A:そうだよね、そうだよね |
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ソロは来年かな〜・・・・・ |
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Q:今後のアルバムの計画とか、ファンに聴いてもらいたいものとか教えてください A:クロスオーバージャパンのファン、CyberFusionを見るような人達には、、、、FUSIONと言っていた時代の音楽を結構多くの人が面白いと思うようになっている傾向はあるらしいので、そうなればやるかもしれないけど、 実際問題としては、ああゆう電気楽器で大掛かりなものは、ライブハウスなんかではお客さん少なくてとても出来ないわけ。 例えば機材運ぶのだけでも往復何万円もかかるでしょう。 それで50人位しかお客さんいないじゃ、とても、とてもやっていけないのね(笑) 今は若い人ってクラブなんか行くじゃない。演奏する場所がっていう問題もあるんだけども。 ただ今度のクロスオーバージャパンはアリーナー 一杯だって言うぐらい売れているらしいから、そういう音楽は又復活 するんなら、是非僕も(FUSION)をやりたいって思っている気持ちは持っているんだが、 それに打ち込み全盛の時代でしょう。だからなかなか、生で皆で演奏するというのはビジネスとしてやっていけるかどうか。 例えばソロピアノは僕一人がアコースティックピアノのあるところに行けばいいから、10人のお客さんでも20人のお客さんでも出来るじゃない。 でもドラムが入って、ギターが入って、シンセサイザー山のように積んでやるとすると、100人とか200人とか、お客さんもっと来てくれないと出来ないし、そういう現実ではないと思うからそれが良くなれば、いいなぁと思う。 これは日本的な現象ではなくて世界的でしょう。 昔ボブジェイムスとかがやっていたようなFUSIONの時代はアメリカでも沢山あったが、今では殆どないでしょう。 勿論、やりたいという僕らの気持ちとそれを聴きたいというリスナーの気持ちがうまく合えば、またやれるんじゃないかと。 僕は好きだし、シンセサイザーのああいう音楽好きだし、現状としてはやりにくい状況にあるから、、 でもやりたいと思ってます。 |
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Q:すると今後はアコースティックピアノの活動が中心となるわけですか A:今のところはね、もう暫くはね。 癒し系とか、この間もイマージュとか行ったけど、東京フォーラム4日間、超満員だし、僕らのやっているFUSIONもそうなってくれれば出来るのよ。 イマージュのようにダユッとした、余り攻撃的ではない音楽の方が受けるわけ。ソロピアノをやっているのもそういうわけ。 癒し系とか、、、癒し系という言葉、大嫌いだけど。アコースティック一本で癒し系というのはビジネスになっているから だからとり合えずそれをやっているけど。 |
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Q:今度、新しいアルバムが出ると聞いてますが A:僕のアルバムというよりは、企画物でソニーからブライダルのアルバムがでるかも(笑) 結婚式でかかるような曲ばっかりを集めた2枚組みのピアノのアルバム。 それはソニーはその前は中島みゆきのものばかりの出していたとか、 インディーズハウスってとこでやっている即興の比較的聴き易いソロピアノとか、この前は春夏秋冬っていうのをやったんだ けども、今度は面白いですよ、「花鳥風月」でやりたいネって言っているので、インディーズハウスで童謡をやったのね。 昔の日本の童謡。これは韓国とか台湾で結構売れているらしいだよね。あの地域の人は結構知っている、日本の童謡を。 つまり、日本語がしゃべれる教育をされたときに日本の童謡も聴いているんだよ。 だからそういうシリーズとしてソニーから今月くらいに出るんじゃないかな。録音は2ケ月前に終わっている。 あとは僕自身のアルバムはワーナーから、今年は無理かもしれないなぁ、来年ぐらいに20年振りのソロをやる予定ではあります。 |
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インタビュー : TKO PHOTO : アスワン |