| ||||||||||||||||
美芽. 今日は、この野獣のライブの・・・、CD私買ったんです!! (取り出して見せる) 是方. あ、ありがとうございます。(笑) 美芽.ひさえ それはねぇ、当然!ウフフフフ・・・(2人で笑う)1月31日の六本木ピットインの発売記念ライブも、私は行ったんですよ。 是方. あ・・・、ピットイン?。すいませんねぇ・・・。ありがとうございます。 美芽. うん・・、楽しかったです!!!でも私、実は「野獣」のメンバーでライブを聴くのはじめてで。 是方. あ、はじめてだった!? 美芽. そう。噂に聴く・・・。って感じで。 是方. ふふふ・・・(笑) 美芽. 伊藤が前に野獣のメンバーで聴いてきたときに、力哉さんの「クジラ」と則竹さんの「クジラ」の違いは・・・って話をしてくれたんですよ。(注:是方氏のソロアルバム「KOREKATA」に収録されている「哀愁のクジラ」の、ドラマーによる曲想の違いに関する話。) 是方. 専門的やな。(笑) ひさえ. 則竹さんのクジラは小さくて可愛いクジラで、力哉さん(東原力哉)のクジラはすーんごいおっきくって、このへん(首のあたり)フジツボとかいっぱいついてそうな感じなの。 美芽. 聴いてみて、やっぱりそうだねー、っていうことになって・・・。 是方. なるほどね。そうやわな。「クジラ」はやっぱり、まああの、ノリちゃんの(T-スクェアの則竹裕之)クジラも、すごい好きやったけど。あのころのもよかったんよねー、Kore-Chanzのころのクジラも・・・(注:是方氏がタモリの「音楽は世界だ!」に出演していたときのメンバーのバンド。)Kore-Chanzの最初のころね、キーボードが難波弘之やったんよ。で、そのころの「クジラ」もよかったんよ。だけどね、あれはもうなくなっちゃったしね。 で、Kore-Chanzでやるライブの「クジラ」も良かったんだけど、で、あのバンドは今はなくなっちゃったし、今は野獣王国でこのメンバーでやるのが今は一番やね。 ひさえ. このアルバムでも、はじまり方とか・・・(「哀愁のクジラ」が) 美芽. 難波さん、凝ってるーーーーーーーっっっっ!!!って感じで。 是方. あ、クジラな・・。 美芽.ひさえ クジラの、最初のところ・・・!!! 是方. あれ、即興やで。 ひさえ. えーーーーっっっ!!!!!!!!! 美芽. 決まってるんじゃ、ないんですかーーーーー!!??? 是方. 決まってない決まってない。全部即興。 美芽. その日によって、全部違うんですか!? 是方. 違う、ぜんぜん違う。 美芽. そうなんだ・・・・。(絶句)
このときが(CDに収録された日のものが)一番良かった。僕らはそうよ、テーマ以外は、全部違う。ソロも全部違うし・・・そのときそのときで。だから、すごい「臨機応変」なんよ、このユニットは。テーマと、その曲の土台がやっぱりちゃんとしてて、やりたい放題。そのときの雰囲気でぜんぜん変わる。 美芽. じゃあ、行く度違うのが聴けるという・・・!! 是方. そうや。(嬉しそう!!)いっぱい来てる人には言われるもん。「今日ちょっと調子悪かったね」とか・・・。「あ、やっぱりわかったー??(笑)」みたいな。あるもん。 美芽. でも、このCDって、インディーズならではっていうか・・・。 是方. そうやーー。インディーズよ。 美芽. やりたいものを、そのまま作って出した!!!っていうか・・・。 是方. そう!!そうやないと!!やっぱり。 美芽. おいしいですよね・・・。 是方. やっぱりねえ。もうメジャーやったらこういうこと、やってくれへんもん。で、最初1枚やったんよ、このCD。全部録り終わってからね、リッキー(東原力哉)なんかと話してて。 美芽. ドラムソロの入ってる曲が20分と、ベースソロの入ってる曲が14分ですからねえ・・・。 是方. 「ドラムソロ、途中でフェードアウトするんやったら入れんとってくれ。」(笑)ってはじまってな。(笑) 美芽. でも、これがなきゃ、ダメですよね!!えんえんとやっているのがないと!!!! 是方. だけど、ドラマーじゃない人って、ちょっとこの曲・・・大変ちゃう??とばせへん?はっきり言うて。 美芽.ひさえ 飛ばすって・・・・(爆笑)・・・・・飛ばさないですけどねぇ。 是方. だけど、ドラマーは、もうめちゃくちゃありがたい曲やけど、一般の人は・・・。(笑)10分ドラムソロCDって長いと思うよ。 美芽. うーん。・・・それがいいんじゃないですか? 是方. だけど、ええのよ。これは、ライブアルバムで、そのままの形を収録してるから。とばす人はとばして聴く。ずっと聴く人は聴くで、ええのよ。だから、スタジオレコーディングだったら絶対こういうこと、せえへんけど。「ライブ」を入れたかったから。「野獣」はまず、とにかくライブを録りたかったんや。ライブで培ってきた歴史があるから。ライブをまず録って、もしこれがうまくいったら、もし次が出るとしたらスタジオ録音。 美芽. じゃ、次はスタジオ録音かな?って今思ってます? 是方. もうちょっと様子みてやね。売れ行き次第。盛り上がり次第。 美芽. この前パソコン通信で読んだお話では、姫路の方の人が、「これはもう今買わないと手に入らなくなるかも!!」といって神戸まで買いに行ったとか・・・ 是方. ははは・・・・プレミアムついて、5万円ぐらいにならへんかな。(笑) なかなかジャケットもいいでしょう、これ。雰囲気でてるよね?いかがですか?(笑)(といって、CDを持ってカメラに向かってポーズをとる)これね、一生懸命えらんだんよー、もーーー、写真。ここで!!!(このCDの発売元のBLACK BOXの事務所)この机で!!!!もーーーーーー大変やったんよーーーーー。みんなにね、ちゃんとみんなの分をわけて。送って、で、自分がいいと思うやつを選んでもろうて。 美芽. ああ、自分の写真を自分で選んだんですね。 是方. っていうか、こういう人となると、へたなの選んで載せると「なんや!!!これ!!自分の感じと違う!!」どうのこうの始まるのよ。だからもうーーー、ちゃんと切って、全部分けて送って・・・・。 美芽. タイヘンだったんですね・・・・。(しみじみ)でもね、私、力哉さんってはじめて31日にお姿を拝見したんですけど、はじめ「こっわーーーーーーい!!!!」と思っちゃって。でも、これだとぜんぜん怖くないじゃないですか。 是方. そうそうそうそう。ドラム叩いてるときはこういう感じやね。・・・ええ感じ。車ベンツ乗っとったら怖いけどな。(笑)(中に入っているライブ写真のジャケットを広げて眺めながら)このジャケットはね・・・これは僕のアイデアなんですよ。写真をいっぱい載せる。こういうのって、やっぱり聴きながらみるやん。俺だってね、ライブCD買ったときに・・・ポリスとか・・・こういう風な感じで見るもんね。「あー、こうやってやってんのやー」俺らのも、そうしたかった。 美芽. (力哉さんの写真を見て)あ、これが噂に聴く「力哉さんの銅鑼」なのね・・ 是方. お、いいショットやな、これ。 美芽. 31日は、たまたま銅鑼がなかったんですよね。 是方. そうや。なかった。チキンジョージ(神戸のライブハウス)は使ってた。 美芽. これ見てると・・・。みんな元気っていうか、パワフルっていうか、スゴイですよね 。 是方. 全員40以上やで。(笑)こいつ(東原力哉)一番若いんよ。40才。 美芽. え?で、是方さんがおいくつでしたっけ?? 是方. 俺?今まだ42や。ナルチョが47やろ。ダントツ1位。(笑)難波くんが43かな。どうだーー!!(笑) 美芽. 何か、みんな・・・、今の方が若いころよりもパワフルになってるんじゃないかって気がするんですけど。 是方. ステージはパワー上がってるかもわからへんなあ。 美芽. 若い頃って、私は生で見ていないですけどね。そういう気が・・・。 是方. いや・・。今の方が・・・。元気っていうか・・。若い頃って、まだまだ未熟だけど、今は結構ステージのことわかってやっとるから、余計にパワーが出せる。でねえ、この4人が集まると、出る「パワー」ってあんのやね。あの4人が集まるから、あのパワーが、・・・出る。・・・・名前の通り。(笑) 美芽. この「野獣王国」っていう名前は、いつぐらいからついたんですか? 是方. いつぐらいかなあ・・・。3・4年前かなあ。 美芽. 今の、この4人ではじめてやったのはいつぐらいですか? 是方. 最初にやったのは、KOREKATA SUPER PROJECT。VOL.50までやったわけよ。その中に、このセッションもあったわけや。6・7年前かな。で、SUPER PROJECTが50まで行って一段落して、残ったわけや。で、やっていくうちにお客さんも増えてきて。見てるお客さんで、あなた達みたいな子が「なんかみんな、演奏してるとき野獣みたいー・・・」(爆笑) 美芽. ナイスネーミングですよね。(笑) 是方. いやあ、迷うたんやで、これ。(笑) 美芽. え、恥ずかしいとか? 是方. うーん・・・。レコーディングトラックダウンしてる最中とか、みんなと話してて。「野獣王国なあ・・・。いざとなると、この名前使ってええんかどうか・・・」(笑) 美芽. 「タイトル未定」ってなってましたが、結局ストレートに「野獣王国LIVE」に決まったんですよね。 是方. そう。もう、それ以上のことはない。ヘタな名前つけるよりも、これだけでインパクトあるやん。 美芽. そう!!一回きいたら、この名前は忘れないですよ。 是方. 新しいところにプロモーションするの、恥ずかしいよ。「野獣王国の、是方です・・」「えーーー何それーーー???」とかね。まあ、業界の人はもう意外と知っててくれるけど。やっぱ、自由に作っていかにゃあかんよね。・・・うん。なんかお決まりばっかりやねんもん、最近。 美芽. お決まりばっかりっていうのは? 是方. なんか、似たようなのばっかりやん。歌ものでも。 美芽. 例えば? 是方. テレビ見てたら、最近はなんかもう、グループでデビューしたの、いっぱいおれへん?ギター弾いてて、前でボーカルの女が歌ってて、そんなんばっかや。一個売れたらそればっかりでしょう。で、なんか、音楽に個性ないし・・・。なあ・・。 美芽. じゃあ、おうちでテレビ見てて、「なんだこれは!けしからん!!」とかいって怒ってたりします? 是方. いや、あんまりそれはないけど。ああ・・・、こういうのが売れんねんなあ・・・ってかんじ。はぁーーーー・・・、一色やなー、ってかんじ。もっと・・・、いろいろなんかやったらおもろいのになあ、ってかんじ。 美芽. 何でこういうのが売れるんだろう・・みたいな? 是方. いや、売れるのはいいのよ、お客さんの勝手だから。なんで、このCDもインディーズになるわけよ。だから、自分で手売りしてるもん。こないだかて、ギタークリニック、岐阜に行ってきたんよ。3・4日前。鞄に、一泊旅行やから20枚CDつめて。ギターもってこうやって。18枚売れたよ。俺、40になってこんなんやると思わなかった・・・(笑) 美芽. まあーーーー!!!!(絶句)・・・でもね、これの良さは絶対ですよ。 是方. そうかなあ。ふふふふ。(笑) 美芽. 今日ね、ここに来る途中電車の中でこのアルバムを聴きながら言ってたんですけど、 「是方さんって、アルバム作る度にパワーアップして内容よくなってるよね」って。 ひさえ. やっぱりね、こういう音楽は聴く方もある程度勉強しないとわからないところあるじゃないですか。ああいうのは、(巷で流行っている音楽)リズムだけで聴けちゃうとか・・・ 是方. あと、歌詞があるしな。 ひさえ. 歌詞があるから聴けちゃうからだけど、自分もある程度やらないとわからないのかもしれない・・。 是方. かもなあー・・・。だから、一般のね、高校生が聴いて、「あ?いつになったら、イントロ終わるの?」(笑) 美芽. そうかなあ・・・。 是方.
美芽. 言葉でいったら一言で終わってしまうことでも・・・・。それを自分なりに、もっと作っていけますよね。 是方. そうそう。「哀愁のクジラ」なんかでも、あれ、ちょっと題名にインパクトがあるから、すごく気に入ってるんやけど、俺。あれは、まさにクジラって感じ・・・するから、その感じを思い浮かべてきいていただけると・・・一番嬉しいんだけど。だから僕、題名けっこうこだわんのよね、歌詞がない分。 美芽. 題名の話でうかがおうと思ったんですけど、曲と題名ではできるのはどっちが先なんですか? 是方. やっぱり俺はね、ぜったい曲が先やな。で、だんだん考えていって、「この曲はクジラっぽいな」とかね。絶対・・・曲が先やで。 美芽. 動物の名前が多いじゃないですか? 是方. それはね、昔からねえ、意識しないときから僕の曲には多かったんよ。「FISH DANCE」とか、「LITTLE HORCE MAN」とかね。そのときはぜんぜん意識してなかったんやけど、動物って。で、考えてみたら「ああ、多いなあ」と思って。あんまりね、考えたら、恋愛の「LOVE」とかや、あんまりそういうのつけるの・・普通すぎたから。(笑) (ここでおもむろにひさえが、いろいろなCDやらLPを取り出す・・・) 是方. 何これー。(爆笑)(桑名正博の「セクシャルバイオレット」のシングルを見て)ガッチョーーーーン!!!!(爆笑)あんた、いくつ?古レコード屋にあったの?18年ぐらい前よ、これやってたの。 ひさえ. フフフフ・・・ある人がもってるんですよ。でも、これは是方さんが入ってるから持ってたんでしょう。 是方. サインしとこか。(笑)・・・こっちは(「LITTLE HORCE MAN」のLPと「FISH DANCE」のCD)はともかく・・・「セクシャルバイオレット」これ出てくるとは思わんかった・・・(笑) 美芽. (FISH DANCEのジャケット写真を見て)この是方さん見ると、「わっかー ーーーい!!!」とか思って・・・。 是方. わかーーーーい!!(笑) 美芽. かわいいーーーーー・・・!!!! 是方. 今は、かわいうないの? 美芽. 今は、渋いじゃないですか。(笑) 是方. 若いよなぁー・・・。うわっ、見んのいやや!!! 美芽. でも、これ・・・(LITTLE HORCE MAN)すごい素敵なジャケットですよね。 是方. ああ・・、これ、俺が言ったんや。これはだから、ひさえちゃんへ?(といいつつサインする。) 美芽. じゃ、私の「野獣王国」にも。 是方. ああ、これね、ちゃんとサインするとこ、あんのや。(といって2枚目のところを出してサインする。)・・・(突然、LITTLE HORCE MANの中ジャケットを3人で見て・・・)俺、これイヤやわーーーーーーー!!!! 美芽.ひさえ なんで!!??かわいいーーーーーーー!!!! 是方. あああーーーーーーヤダヤダ。(笑) 美芽. なんか、「王子様」系じゃないですか、これって・・。(笑) 是方. (ジャケットと同じポーズをとり、ひさえがそれを撮る。)20年後。あ、20年たってないか。(爆笑) 美芽. 野獣のメンバーで、はじめて一緒に演奏したとき・・・ありますよね。で、さっき、このメンバーだと・・・何か特別な力が出るんだ、みたいなことおっしゃったんじゃないですか。それって、最初にやったとき、すでにそういう感じしました? 是方. せやなあ。な、なんやこれ、もりあがるなあ・・・みたいな。(笑)・・・みんな、負けず嫌いなんよ。それなりにね、やっててスリリングなんよ。人を頼れるようで頼れないというか・・・、自分だけバーンとめちゃくちゃになったり間違ったりすると、あとで言われるもん。「まちごうたなー!なんだよー」って。 美芽. 結構、きびしいというか・・・。 是方. だから、緊張感すごいある。で、みんなそれぞれ違う分野の曲を持ってきたりするし。必ずしも自分の得意な分野の曲と違うし。結構リッキーなんか、ジャズっぽい曲持ってきたりするから。俺なんかあんまりそういうの、でけへんから。結構緊張感はあるんよ。それで・・・・ねえ、各方面の百戦錬磨の人達そろってるから。アプローチが・・・凄いんよねえ、演奏の・・・ギターがこういったらドラムがこう来て、それを楽しんでるわけや。(笑) 美芽. 分野が全然違うっていうか・・・全然違いますよね・・・? 是方. ぜんぜん・・・・(爆笑)バラバラや(笑) 美芽. 同じような人が4人集まってるんじゃなくて、違うタイプが4人集まってるっていうのが・・・逆に。すごいっていうか・・・ 是方. そうなのよ。それがね、みんな「やろうや」いってるから」すごいんやと思うのよ。もう結構みんなそれぞれ、誰がバンマスになってもおかしゅうないような実力もっとる人ばっかりやんか。みんなバンマスやっとるよ。ナルチョも昔やっとったし。リッキーも今度、またラグで16夜やるみたいやし・・・。(笑) 美芽. 16夜・・・。毎年一日増えるんでしたっけ・・・ 是方. ラグが16周年やから。だけどねえ、みんなそうやってひとりでやっていける人が集まって・・・だから、そういうところがすごい面白いと思うんやね。 |
Special thanks to Black Box Interviewd by Mime Photography by Hisae Copyright 1997 by CyberFusion Last update Apr15,1997 | Part.2 |