杉山泰のLAレコーディング日記 Part 5
ピアニストの杉山泰のLAレコーディング日記の第5回目です。いよいよレコーディング・セッションも最終日を迎えてあとはミックスダウン、マスタリングを残すだけとなってきました。
Part. 5 Recording The Last Day
10月18日(金)
Yasu Sugiyama/Abe Laboriel いよいよレコーディング最終日。
、 今日も11時に集合、スタジオに入るとヴィニーが「Yasu 言っておきたい事があるんだけど、今回お前と一緒に演奏していて日本の事を思い出したよ、日本はいい国で、平和で穏やかな人達がいて、すごくその感じが好きなんだ、アメリカ人は時々変な方向に行ってしまうんだよね。今回のレコーディングに呼んでくれてありがとう。なるべく早く日本に行けるようにするよ。」
これはうれしかった。日本には本当に素晴らしいミュージシャンがたくさんいて、あなた達を待っている人もたくさんいるんだ、と答えた。日本のミュージジャンで、もし彼等とプレイしたいなーと思っている人がいたら是非実現して欲しいと思う。彼等のプレイはもちろん、本当に素晴らしい人達だと思う。
さて、この日はDavid氏と僕の共作「P.V.Sunset」から始まる、さすがに僕もDavid氏も疲れが出ていて、あれ、これ構成どうだったっけ?とかもめる一幕もありましたが、難無く終了。
そして2曲目「Seville」へ。これはラテン調の曲で、また1テイクで決まってしまうと思い、異様に気合いを入れて臨んだが、予想通り1テイクで決まりました。ドラムソロの途中に良く聞くと、エイブが叫んでいるのが聞こえる。エイブはこの曲で8弦ベースを弾いていた。僕が譜面の進行を間違えたのに彼等はそれについてきてくれた。彼等は本当にそのときどきの瞬間を演奏している、難しい構成だとついつい先の事が心配で現在プレイしている事が上の空になってしまう事があるのだが、彼等にはそんな事は一切ない。David氏が冗談で、
「ヴィニー、ドラムソロコピーしてモダンドラマーに載っけてもいい?」
と言ったりしていた。
最後はDavid氏がJ-WAVEの為に書いた曲で日本の人には聞き覚えのある、「Blue Dawn」という曲、この曲のエイブのフレットレスは見事だと思う。もうこの頃になると精根尽き果てた私は、なにがなんだか良く覚えていない。江口さんが見事なギターソロを入れてくれて、3日間のレコーディングは終了!
この日は近くに住んでいるTetuyaが自宅でパーティーを開いてくれた、彼の作る料理は最高で、ブルースの曲をT's Kitchenというタイトルに決める。そこにロス在住のギタリスト竹田和夫さんが登場し、江口さんは盛り上がっていました。
(最終回へとつづく)by Yasu Sugiyama
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Special thanks to Yasu Sugiyama