Florian Ross「Suite For Soprano Sax and String Orchestra」NAXOS JAZZ(86037-2)'99 - Germany
              

  Dave Liebman(sax),Florian Ross(p),Dietmar Fuhr(b),Jochen Ruckert(ds)
  The Event String Ensamble   
  conduct:Manfred Knaak
 
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間  
  ○R&B                 ○ブラック系        ○歌物・NAC/AOR 系        
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)            
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系    
  ○ブルース系          ○ロック系

 うーむ?これが\1000で良いのか? デイブ・リーブマンというビッグ・ネームが参加してしかも新譜なのに、それでも廉価を貫くNAXOS JAZZには驚かされます。

邦題は「ソプラノ・サックスと弦楽オーケストラのための組曲」です。
デイブ・リーブマンを中心にしたJAZZカルテットにストリングスが付くというコンセプトなのですが、リーブマン1人にストリングスという演奏もあり、完全にデイブ・リーブマンのフューチャリングになっています。
それにリーブマンも全然手を抜かず、白熱のプレイをします。これはリーブマン・ファンにすればマストな凄い演奏でしょう。それもオーケストラをバックにしたリーブマンは数はそれほど多い訳ではないので貴重です。

 それよりもこの作品の真の主人公フローリアン・ロスの才能というのが凄い。アレンジ、作曲もリーブマンのために考えられてますし、ピアノもヨーロッパ系の美しいものです。ライナーには1995/1996に学校で学んでいた時に書いた曲を含むとあるので、彼はまだ全然若いんですね。2重の驚き!! 弦の響きが斬新で美しく、そのハーモニー感覚はただ者ではないです。

 デイブ・リーブマンの白熱したsax、フローリアン・ロスの美しいピアノ、ストリングスの荘厳な響きの3つの魅力が、かわるがわるに、時には同時に表れる素晴らしい傑作です。よくストリングス付きJAZZは”ひもつき”とバカにする傾向があるのですが、これはそれをはるかに超えてます。ちょっとFUSIONではないけど、JAZZとまた現代音楽系もOKの人には大のお勧め作品です。リーブマン・ファンなら当然マスト!!

 それにしてもこれだけの凄い作品があまり雑誌などでは取り上げられないのは、なんでなのでしょう?

# C.Pが良いからではなく、1枚の傑作として凄い作品です。(TKO)

   
Slow           Speedy
Light             Heavy
Mellow         Hard
Lyrical         Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble       Interplay