Stanley Cowell「Illusion Suit」ECM(POCJ-2793)'73/'99 Japan - Reissue 

  Stanley Cowell(p.elp),Stanley Clarke(b),Cal Massey(ds)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B         & nbsp;       ○ブラック系        ○歌物・NAC/AOR 系 
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系         □カリプソ系) 
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系 
  ○ブルース系          ○ロック系     ●ECM系  

 今年はECM創立30周年ということで、それを記念してECMの過去の名盤が再発されています。その中で目玉になるのは本作、Steve Khun「Trance」、Richie Beirach「Eon」の3作は日本でしかCD化されない、ちょっと要チェック作品です。(特にバイラークを除く2枚は世界初CD化です。その他は輸入盤でも入手出来ます。)

 さて、本作は1973年のまだECMが創立して間もない、ECMとしてのサウンドが確立する以前の作品です。fusion的興味からすれば、スタンリー・クラークが全曲参加しているピアノ・トリオということで注目が集まります。この作品でのクラークは全編アコースティック・ベースを弾いていて、ジャズメンとしてのプレイをしています。ただし、この吹き込みは、既に「カモメ」は吹き込んだ後で、あまり派手では無いのですが普通のJAZZベースとはひと味違っているプレイです。
 また主役のスタンリー・カウエルはFREE系にも顔を出す人なのですが、本作は非常にドラマチックかつスピリチュアルな演奏で、普通のジャズ・ピアノとは一線を画く感じです。作品の内容は、非常にECM的静寂な曲、エレピを使ったロック・ビートの70年代っぽい曲など様々な演奏がありますが、1曲だけのFREEはスタンリー・クラークの演奏するFREEという事で価値があると思います。
 FUSIONか?と問われればきっと違うのでしょうけど、JAZZか?と問われてもやはり答えに窮する、ECMならではのジャンル境界上の作品です。

# スタンリー・クラークのコンプリーターには嬉しい入手難の再発作品ですね 。(TKO)

 

   
Slow           Speedy
Light             Heavy
Mellow         Hard
Lyrical         Cool
Melodious           Out of melody/code
Conservative         Progresseve/Tricky
Ensemble         Interplay