サウンドは一言で言うとNY系タイプの骨太サウンドで、ソロパートを重視した展開予測不可能なインプロビゼイションとアイディア溢れる、超絶プレイサウンドといったとこでしょうか?? 一曲目のサウンドでKOされてしまいました.ギターのいないマイク・スターン風のメロディのサックスのテーマから、佐藤允彦&MSB(Medical Sugar Bank)の雰囲気あるサックスソロへ続きます.ここでサックスとパーカッションは会話を始め、次第にバックのミュージシャンとバトルを展開します.シンセのソロがそれに続きクールなソロなんですが、ドラムスがキーボードに触発されてしまったのか、ドラムが大爆発.グルーブ感を持ちながらのドラムソロは鬼気迫るものがあります.デニチェン(デニス・チェンバース)が叩いているんかと思いました.(買ってすぐにポータブルCDプレイヤーで歩きながら聴いたのでメンバーは分かりませんでした) こんな個性的なスリルとサスペンス溢れるサウンドがのっけの一曲目なんで、もう大変.以降の曲はのめりこむように聴いてしまいました. 三曲目のベースのハーモニックスのリフをバックにしたエレピの曲、四曲目での爽やか系のメロディを持った曲での生ピがライル・メイズを連想させメセニーグループのような叙事詩のような構成で幕を閉じる作品もあったりして、骨太系のサウンドだけでなく多彩なサウンドを聴かせてくれます. どちらかというと洋楽中心を聴いていて、このバンドに参加しているサックスの音川氏とドラムの岩瀬氏は初めて名前を知りましたが、恐ろしい程の実力の持ち主ですねぇ.もうびっくりしました. その実力者達以上に驚きは、新澤氏のアイディアですねぇ.キーボードの音色や効果音、曲構成等、随所にアイディアが見られこの作品は氏のアイディアのおもちゃ箱といった感じです. このレビューの中でデニチェンとかライル・メイズと名前を出しましたが、これはプレイヤーが彼らを意識したという訳ではなく、サウンドを紹介するのに例えを行うことでイメージが伝わりやすいと思ったから訳です.グループのサウンド自体は、誰々風と例えが見つからないサウンドで、作品を重ねていけば新澤風サウンドになっていくんでしょうねぇ. 是非ともこのサウンドで世界を目指して欲しいです. ☆脳味噌錯乱級!!買いッ!!(アスワン)
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