Glidephonic「Glidephonic」TOKUMA JAPAN(TKCA-71671)'99-JAPAN
新澤健一朗(key) 岩瀬立飛(drs) グレッグ・リー(b) 音川英二(ts,ss) 岡部洋一(per)
●骨太いストレート系  〇明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間
〇R&B系 ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系               ( □ブラジル系  □サルサ系  □カリプソ系 )
○ユーロ系  ○JAZZ系  ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系
「最近、スムース系のサウンドばかりで皆同じサウンドでつまんなぁ〜い!!」とお嘆きの方、フラジャイルの矢堀氏との「WYSIWYG」で有名な新澤氏が中心となって作ったこの作品を聴きなはれ、ストレートでハードでガッツのある骨太いサウンドに出会えます.
サウンドは一言で言うとNY系タイプの骨太サウンドで、ソロパートを重視した展開予測不可能なインプロビゼイションとアイディア溢れる、超絶プレイサウンドといったとこでしょうか??
一曲目のサウンドでKOされてしまいました.ギターのいないマイク・スターン風のメロディのサックスのテーマから、佐藤允彦&MSB(Medical Sugar Bank)の雰囲気あるサックスソロへ続きます.ここでサックスとパーカッションは会話を始め、次第にバックのミュージシャンとバトルを展開します.シンセのソロがそれに続きクールなソロなんですが、ドラムスがキーボードに触発されてしまったのか、ドラムが大爆発.グルーブ感を持ちながらのドラムソロは鬼気迫るものがあります.デニチェン(デニス・チェンバース)が叩いているんかと思いました.(買ってすぐにポータブルCDプレイヤーで歩きながら聴いたのでメンバーは分かりませんでした)
こんな個性的なスリルとサスペンス溢れるサウンドがのっけの一曲目なんで、もう大変.以降の曲はのめりこむように聴いてしまいました.
三曲目のベースのハーモニックスのリフをバックにしたエレピの曲、四曲目での爽やか系のメロディを持った曲での生ピがライル・メイズを連想させメセニーグループのような叙事詩のような構成で幕を閉じる作品もあったりして、骨太系のサウンドだけでなく多彩なサウンドを聴かせてくれます.
どちらかというと洋楽中心を聴いていて、このバンドに参加しているサックスの音川氏とドラムの岩瀬氏は初めて名前を知りましたが、恐ろしい程の実力の持ち主ですねぇ.もうびっくりしました.
その実力者達以上に驚きは、新澤氏のアイディアですねぇ.キーボードの音色や効果音、曲構成等、随所にアイディアが見られこの作品は氏のアイディアのおもちゃ箱といった感じです.
このレビューの中でデニチェンとかライル・メイズと名前を出しましたが、これはプレイヤーが彼らを意識したという訳ではなく、サウンドを紹介するのに例えを行うことでイメージが伝わりやすいと思ったから訳です.グループのサウンド自体は、誰々風と例えが見つからないサウンドで、作品を重ねていけば新澤風サウンドになっていくんでしょうねぇ.
是非ともこのサウンドで世界を目指して欲しいです.

脳味噌錯乱級!!買いッ!!(アスワン)

   
Slow           Speedy
Light           Heavy
Mellow             Hard
Lyrical             Cool
Melodious             Out of melody/code
Conservative               Progresseve/Tricky
Ensemble           Interplay

10/2/99 at 新宿ヴァージン