Bill Frisell「Good Dog Happy Man」Nonesuch(7559-79536-2)'99 U.S.A

 Bill Frisell(g,loop,music box),Greg Leisz(pedal steel,doblo,etc),
 Wayne Horvotz(org,p,etc),Victor Krauss(bass),Jim Keltner(ds),
 guest:Ry Cooder(g on 7 only)

  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系        ○歌物・NAC/AOR 系 
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系       □カリプソ系) 
  ○ユーロ系            ●JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系 
  ●ブルース系         ●ロック系      ●カントリー系 

 fusionというジャンルを考えるとき、例えば・・・。
1  fusionミュージシャンが 
   ↓
2 fusion、もしくはfusion的な音楽をやって
   ↓
3 fusionレーベルからCDを出す。
 この3つが揃えば文句無くfusionですけど、この3つが揃うfusionというのは割と範囲が限定されます。むしろ、その内のどれかが当てはまるだけの作品でfusionの名盤はボロボロあります。

 ところが本作の場合ですが・・・。
1 JAZZミュージシャンが
   ↓
2 カントリー、ブルーグラス的な音楽をやって
   ↓
3 現代音楽レーベルからCDを出す。
・・・と言うもので、まるでfusionとは当てはまっていませんが、これも間違いなくfusionです。こういうのは他ジャンルではあまり例を見ない特徴でしょうが、まさしくfusionというジャンルの特異性を示しています。
 さてJAZZギタリストと書いてしまいましたが、このビル・フリゼルはJAZZ/FUSIONに留まらない活躍をしている人です。FUSIONにおいてはジョン・スコフィールドやパット・メセニーとの共演で知られていますが、JAZZではポール・モチアンのバンドでの活躍、ロックではエルヴィス・コステロとの共演、現代音楽やFREEJAZZ、etc・・・ここまで来ると音楽を越境する事がなんでもないミュージシャンに思えます。
 本作ではカントリー、ブルー・グラス、ブルース、古いR&bなどの演奏が表立ってますし、そういったジャンルの作品と言ってしまっても差し支えないように聞こえます。しかし、それは音楽の表面だけで、その根元部分はJAZZであり、fusionであるエッセンスが十分に覗かせます。それと音楽は非常にリラクゼーションに溢れているので、より多くの人に受け入れられる作りになってます。
 本作のウリは1曲だけのライ・クーダーとの共演ですが、これは共演しててもそれほど雰囲気が変わるわけでもなく、お互いに張り合うでもなく、非常にリラックスした演奏になってます。そういう意味ではライの参加はあまり期待しない方が良いでしょう。
 マーク・ジョンソンの「サマー・ランニング」、メセニーの「ミズーリ・スカイ」などと共通するカントリー、そしてリラクゼーションを好きな人にはお勧めの作品です。

 ☆ フリゼルですが、全然難しくない、非常に好盤です。 (TKO)

  

   
Slow             Speedy
Light               Heavy
Mellow             Hard
Lyrical               Cool
Melodious             Out of melody/code
Conservative             Progresseve/Tricky
Ensemble             Interplay