Hiram Bullock, Haru, Leni Stern, Mike Stern「55 Bar Sessions」キングレコード(kicj 360)'98 - JAPAN
Hiram Bullock(g)  Haru(g)  Leni Stern(g)  Mike Stern(g)  Harvie Swartz(b)  Danny Gottlieb(drs)
●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B系 ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系               ( □ブラジル系  □サルサ系  □カリプソ系 )
○ユーロ系  ●JAZZ系  ●JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系

  この作品は、4人のギタリストをそれぞれ取っ替えてギタートリオをライブ録音した日本の企画物です.しかも演奏する曲はJazzの作品という、今売れる路線での企画です.一人二曲づつの演奏です.ですから4人が揃ってのジャムセッションではありません.
  トップバッターはH.Bullockです.「All The Blues」「All The Things You are」で始まります.少々かけすぎのコーラスのギターでJazzギターが始まりました.アームを使って雰囲気を出して、ちょっとブルースがかったフレーズは彼らしいです.曲の最初はおとなしく弾いていたんですが、後半になるとギターが炸裂して、ロックっぽいギターになります.特に二曲目では、サスティーンのきいたオーバードライブ系の歪んだギターの音色になりエキサイティングなプレイに.リズムもいつの間にか正統派Jazzのリズムから激しくなる..これ、M.Sternのパターンです(^^;) デジタルディレイ系のイフェクターまで使って、Jazzファンが聴いたら怒ってしまいそうなブレイクです.
  二番バッターはHaruこと高内春彦「Days of Wine and Roses」「Israel」を演奏.彼が一番Jazzギターらしい演奏を行います.
  三番手はM.Sternの奥さんのレイニー「Solar」「The Sky is Crying」を演奏.彼女はenja時代の印象は繊細でピュアな感じのギター.そして最近はブルース系のロックをやったりと、よく分からないギターリストで、一体どっちの面が出るのか期待半分、不安半分でした.このライブでは最近の彼女が出ています.ブルースっぽいフレーズで、陰にこもった音色です.特に二曲目の「The Sky is Crying」はブルースということもあり、最近の彼女が好んで演奏するロック寄りの演奏になっています.
  ラストはM.Stern「Body and Soul」「On Green Dolphin Street」と、彼にしてはおとなしいナンバーです.コーラスをかけてピュアな音色で、情感たっぷりに弾いています.速いフレーズも難なくこなし、こうして4人を聴き比べるとフレーズの自由さと巧さは群を抜いていますねぇ.彼のいつものパターンの後半は歪んだギターでロックで終わるというパターンもあります
全体的には、オーソドックスなJazzというより、JazzとFusionの中間位のサウンドで、聴く人によって、Jazzに聞こえたり、「いやこれはJazzじゃない」という人もいると思います.バックの二人も実力者でこの二人が一番Jazzしているかもしれませんねぇ. 
☆4人のギタリストがセッションというパターンも一曲くらいあっても良いのに (アスワン)

   
Slow                 Speedy
Light                   Heavy
Mellow                 Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                   Out of melody/code
Conservative                 Progresseve/Tricky
Ensemble                   Interplay

\2,845 12/20/98 at 渋谷タワーレコード