Airto Moreira「Touching You...Touching Me」WARNER BRO.(WPCR-2154)'79/'98 - JAPAN
Airto Moreira(per,vo)  Alphonso Johnson(b)  Joe Farrell(ts)  George Duke(key)  Herb Alpart(tp)  George Sopuch(g)  Flora Purim(vo)  Michel Clombier(pf) Peter Bunetta(drs)    J.Bertrame(key)etc. 
    ○骨太いストレート系   ●明るく爽やか系 ●骨太系と爽やか系の中間 
    ○R&B                ○ブラック系    ○歌物・NAC/AOR 系        
  ●ラテン系(■ブラジル系 □サルサ系    □カリプソ系)
   ○ユーロ系          ○JAZZ系     ○JAZZとFUSIONの中間系          
  ○ブルース系       ○ロック系
  やっと出ましたねぇ.70年代を代表するブラジリアンFusionの名作です.
  1曲目の「AMAJOUR」はいかにも70年代の西海岸風のセンスを取り入れたサウンドで、H.アルパートのtpのテーマに続くG.デュークのエレピとユニゾンでAirtoのボイスのサビが魅力的です.この曲でのテナーのソロは当時はてっきりM.Breckerだと勘違いしてたことがありました.これは今は亡きJ.ファレルのプレイで明るい軽やかな曲調なんですが、鬼気迫るピーンと張りつめた様なプレイは山場を盛り上げます.
  2曲目はアジムスでお馴染みの「Partido Alto」.常夏の夜をイメージさせる様な曲調にA.Johnsonのベースが絡んで、ちょっと不気味な雰囲気を作ります.  3曲目、「OPEN SPACE」は、A.Johnsonのベースのイントロから粘っこい感じのF.プリムのボーカルが入り、G.デュークのピアノソロに移ります.暑苦しい夏の夜を連想させます.
  4曲目、「HEAT BEAT」も、A.Johnsonのベースのイントロで始まり、ディストーションの効いたギターとAirtoのボイスは、暑さを感じさせます.転調した後のシンセはクーラーをイメージさせますねぇ. 
  5曲目もアジムスの「TOQUE DE CUICA」.アジムスのオリジナルよりパーカッシブで軽やかです.
  6曲目、「MOVE IT ON UP」はレゲエの曲.Airtoのよく通るボーカルが印象的です.ここでのJ.ファレルのサックスは、くだけてリラックスしたソロ.
  7曲目はA.Johnsonの曲で、粘っこい伸びのあるギターは、強いていうなら松原正樹と高中正義を足して2で割った様な音色.ギター中心の曲です.
  8曲目は、これまたアジムスの「TEMPOS ATRAS」.シンセの後に続くAirtoのボーカルはシンセの様な感じのテンポ良い曲.
  9曲目、アジムスのJ.Bertrame自信の曲「It's not a Ballad」で、彼のフェイザーをかけた幻想的なエレピとF.プリムのボーカルの曲は、インプロビゼイションでやっている様な自由な二人のプレイです.
  最後はAirto本人によるドラムとパーカッションの演奏で幕を閉じます. この作品は僕の学生時代の愛聴盤の一枚で、やっと日の目に当たったのでホッとしてます.全体的にイフェクターをかけたA.Johnsonのベースの音が印象的です. 同郷のアジムスの作品を多く取り上げて、彼らよりセンス良くまとめて
いるのは、Airtoのセンスによるところでしょうか(またはアレンジャー)いずれにせよ、様々な人の才能を融合させ、自分の世界に作り上げたこの作品はAirtoの作品では最もFusionらしい作品で、彼の個性が十分に発揮されていると思います.
  ☆脳味噌錯乱級!!!買いっっ!! (アスワン)
   
Slow                   Speedy
Light                   Heavy
Mellow                   Hard
Lyrical                   Cool
Melodious                   Out of melody/code
Conservative                   Progresseve/Tricky
Ensemble                   Interplay
 \2,520  9/26/98 at 渋谷タワー