|
Ralph Towner/Gary Peacock「A Closer View」ECM(ECM 1602 36590-2)'98
- Germany |
Ralph Towner (Classical and 12-strind guitars),Gary Peacock(double-bass)
○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ●JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系 ●ECM系
●アコースティック
この作品は2人の共演作1994「Oracle」に次ぐ2作目にあたる。ギター、ベースのデュオと言うと昨年大ヒットしたパット・メセニー、チャーリー・ヘイデン「ミズーリの空高く」が記憶に新しいところだが、こちらのデュオのほうが先んじていて、なおかつその音楽は全く異なった雰囲気を持っている。特に前回作同様に火花散るような両者のインタープレイの応酬はこのデュオの聞き所であり、美しくはあるのだが耽美なだけに陥る事はなく、巡るましいギター、ベースの音の交歓を楽しむ事ができる。それとラルフ・タウナーはオレゴンというバンドを離れると非常にギタリスト然とした部分を全面に出す。そのギターはややクラシック・ギターのような雰囲気があり、奏でられるメロディにはひと味違った安堵と情感を持つ。それをドッシリと受けとめるゲイリー・ピーコックのサポートも見事だ。ピーコックはご存じの通りキース・ジャレットのスタンダーズの一員であるが、このタウナーとのコンビでもスタンダーズに負けず劣らずの息のあったプレイを聴かせてくれる。普段は別のバンドの一員という顔を持つ両者だが、ここでのコラボレーションはまさにはまったプレイであると言えよう。それと前作「Oracle」はゲイリー・ピーコック作曲が大部分を占めた作品であったが、本作は逆にラルフ・タウナーの作曲が大部分を占め、そのせいか比較すると幾分かギターの方に比重を置いた作りになっている。
☆ 決してデュオ・ブームに乗った作品ではありません。(TKO)
|