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Ketil Bjornstad「The Sea 2」ECM(ECM 1633)'98
- Germany |
Ketil Bjornstad (p), David Darling(cello), Jon Christensen(Drs), Terje Rypdal(g)
○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
○R&B ○ブラック系 ○歌物・NAC/AOR 系
○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系 □カリプソ系)
○ユーロ系 ○JAZZ系 ○JAZZとFUSIONの中間系
○ブルース系 ○ロック系 ●ECM系
ノルウェイのピアニスト、ケーティル・ビヨルンスタの昨年に続く新作「The Sea 2」は、1995年に出されたあの傑作「The Sea」の続編である。メンバーは1の時と同じであるが、前回よりもピアノが押さえ目で、各メンバー・・・特にチェロのデヴィッド・ダーリングをフューチャーしている。ビヨルンスタはECMから4作出していて「Water Stories」、「The Sea」、「The River」そして本作と、どれも”水”に関連したタイトルだが、聴いてみると納得、まさにみずみずしく、感性が浄化していくようなすがすがしさを感じる。本作もその流れを踏襲していて、その音楽にはビートは無く、まるで水の中に落ちていくようなピアノに、チェロの響きがアダージョな雰囲気を醸し出していて、時たまつんざくようなリピダルの歪んだギターと、クリステンソンの激しいドラムがアクセントをつけている。耽美で美しく綺麗な面を持った音楽ではあるが、ただしその底には単なるキレイなニュー・エイジのような音楽とは一線をかく、闇と毒のようなものが散見される。最近のECMでは、キース・ジャレットは別格として、このケーティル・ビヨルンスタが最も注目に値するピアニストであると言えるだろう。また、ビヨルンスタは音楽の傍ら小説家として画家ムンクの小説を執筆するなど活躍していて、昨年世田谷美術館で行われた「ムンク展」では講演のために来日している。(凄く「いい人」って感じの方です。)
☆ ヒーリング!しかし、その音楽の底に見えるものは・・・・・?(TKO)
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