Aziza Mustafa Zadeh 「Jazziza」SONY (COL 487897 2)`97 - Germany
Aziza Mustafa Zadeh(p,vo), Toots Thielemans(harmonica), Eduard Contrera(per), Philip Catherine(g)

    ○骨太いストレート系 ○明るく爽やか系 ○骨太系と爽やか系の中間
  ○R&B              ○ブラック系    ●歌物・NAC/AOR 系
  ○ラテン系(□ブラジル系 □サルサ系    □カリプソ系)
   ○ユーロ系        ●JAZZ系     ○JAZZとFUSIONの中間系
  ○ブルース系     ○ロック系      ●アジザ系

アジザ・ムスタファ・ザデは1969年に旧ソ連のアゼルバイジャン共和国に生まれ,現在ドイツを中心に活躍するマルチタレントミュージシャンです.先日彼女の4作目にあたる「セブンス・トゥルース」が国内盤で発売されたばかりで,本アルバムは5作目にあたります.ちなみに,アルバムタイトルの「Jazziza」はアジザの少女時代の愛称です. デビュー作はピアノ・ソロ,2作目はジャズのピアノ・トリオ,3作目はフュージョン,そして4作目は故郷のアゼルバイジャン色が濃厚なワールド音楽系フュージョン,とめまぐるしくスタイルを変え,その都度新たな魅力を付け加えてファンを楽しませてくれるアジザですが,本アルバムではスタンダード・ジャズ・ボーカルに挑戦です. 「ラバーマン」「マイ・ファニー・バレンタイン」「スクラップル・フロム・ジ・アップル」「黒いオルフェ」「ハウ・インセンシティブ」そして「テイク・ファイブ」といった,ジャズファンにおなじみのナンバーが,アジザの自作をまじえてピアノとボーカルを中心に聴かれます.曲のラインナップを一見すると平凡なスタンダード集といった趣ですが,いずれの曲もアジザの独自の解釈のもとに再構築がなされており,新鮮な驚きなしには聴くことはできません.超個性的な「アジザ・ワールド」が満開といった感じです. とくに,A.C.ジョビンの「黒いオルフェ」からCMでもおなじみの「テイク・ファイブ」に至る後半3曲はこのアルバムのハイライトともいえる演奏に仕上がっています.アジザがピアノ,ボーカル,作曲だけでなく,アレンジの才能にも恵まれていることがよくわかる演奏.「テイク・ファイブ」にはアッと驚くどんでん返しが待っています アジザの中東風のボーカルは,私たちには普段耳慣れないタイプなので,初めて聴かれる方は最初とまどわれるかも知れません.が,聴き込むことにそんなことは気にならなくなっていくことと思います.ジャズ,フュージョン,ワールド音楽に限らず,すべての音楽ファンにお勧めしたいアルバムです.次はどんなアルバムを作るのか? この人からはまったく目が離せません.
☆ 脳味噌「超」錯乱級です!!!!国内盤はいつ出るか?(河野一徳)


   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progresseve/Tricky
Ensemble                     Interplay
\2,850 at 池袋WAVE(10/27/97)