スティーブ・ルカサーのセッション・ワークを集めたコンピレーション・アルバムだ。
これはTOTOの元同僚の故スティーヴ・ポーカロと同じシリーズのコンピである。
スティーヴ・ルカサーはROCKグループTOTOのギタリストと並行して、TOTO結成以前から他ミュージシャンのレコーディングに参加する、いわゆるスタジオ・ミュージシャンとして活躍していたのは周知のことであろう。
このアルバムに集まられた全ルカサー参加曲は、当然ながらルカサーのギターが存分に堪能できるし、ルカサーのソロ・アルバムというのは言い過ぎにしても、それに準ずる活躍ぶりで、個人的にはルカサーのリーダー作扱いである。
前から気になっていたのが、ルカサーのスタジオセッションというのは、たまにではあるのだが「ギターを後から被せました」的な、少々浮いた感じがある。
これはけなしているわけではなく、ルカサーを聴く分にはそのほうが聴きやすいのだが、何か示唆的な感じがある。
その示唆とは、1つはフィーチャリング側面だ。人気のTOTOのギタリストが参加していますという特別ゲスト扱いという意味だ。
これなんかEarth Wind & Fire"Back On The
Road"なんか当てはまるというのは言い過ぎだろうか。この曲はギターソロも弾きまくっていて素晴らし過ぎる。
それともう1つはイントロにギターリフが使われているもの。"Back On The Road"もそうだが、Brothers Johnson"I Want You"なんかは、イントロとその後の演奏がつながり感が無く、逆にそこが面白い。
それとは逆に、純粋にスタジオミュージシャンとして参加したと思われる演奏も秀逸だ。
そしてギターソロだけををフィーチャーしたもの。Paul Anka"Hold Me’Til The Morning Comes"やChet Atkins"Please Stay Tuned"のギターソロなんかも素晴らしい。
また、バッキングなど演奏に溶け込んでいるがキラリと光るギターという意味では、外せないのがBoz Scaggsとのセッション。
なにかルカサー・マニアが作ったコンピレーション・テープ(古い!)を聴いている気分になるが、なかなか上手くできている。
また日本語解説も秀逸で読み応えがあることを付け加えておこう。
ルカサー本人の解説や、このアルバムの経緯など、やはり本人解説は読んでおきたいものだ。
特にこのコンピを見て、「あの曲が無い、この曲が無い」の理由が書かれていて、何で「ルカサーと言えばこの曲」が抜けた理由がわかるのだ。
もしこのアルバムの続編があるのであれば、収録できなかったこれらの曲を期待してしまう。
また、できれば歌ものだけでなく、Fusionインストものも次回は・・・。
それにしても誰か「スティーブ・ルカサーの全仕事」なる本を出してくれないものだろうか。(「ジェフ・ポーカロの(ほぼ)全仕事」(DU BOOKS)という本があるので。)
# ルカサーの凄さを改めて見直します。(TKO)
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Hard
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Lyrical
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Cool
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Melodious
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Out of melody/code
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Conservative
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Progresseve/Tricky
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Ensemble
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Interplay
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