伝説のライブ音源がついに明らかにされた。
あのライブ・アンダー・ザ・スカイにおけるギル・エヴァンスとジャコ・パストリアスのコラボレーション。
はっきり言って、このライブに行った友人からは良いことは何も聞かされていない。
「途中から泥だらけのジャコがあらわれて。」
「他のミュージシャンを邪魔しているんだぜ。」
「ギルのアンサンブルをぶち壊して、台無しにしてるって感じ。」
「ひどい演奏だったっよ。」
ちなみにこの友人はアンチ・ジャコでは決してなく、むしろジャコを神のようにあがめ、部屋にはジャコのサイン(カタカナの左右逆)が飾ってある。
そんな彼ですらこんな感想になってしまう・・・そこで一体何があったのか・・をやっとライブに行ってない自分達も紐解ける機会が来たのだ。
1枚目"Stone
Free"の途中からジャコが出現したのであろう。曲の後半でジャコらしいベースフレーズが聞こえる。
ところが2曲目"Up
From The Skies"では、ジャコの音を探すのが難しい。
このバンドはマーク・イーガンがベースもいて、またイーガンもフレットレスのはず・・・区別できないのだ。
しっかりしたウォーキング・ベース・・・ジャコにも聞こえるが、アンサンブルパートはイーガンではなかろうか?
最後の方でブーン、ブーンと少し外れた音がジャコ???
これ以外でもどれがイーガンで、どれがジャコかは難しく、やはりアンサンブルっぽくない突飛なベースがジャコであろうと判断せざろうえない。
やはり特筆すべきはテレビでも放映されたベースソロ〜"Soul Intro,The Chiken"であろう。
ジャコのベースがたっぷり聞けるし、演奏も安定していて気持ち良い。
なにより、ギル・エヴァンスが"Soul Intro,The Chiken"を演奏しているということ。
ジャコのBig Bandではお馴染みだが、ギルのバンドでは"Soul Intro,The Chiken"をここだけでしか聞けない。
ハンニヴァル・マーヴィン・ピーターソンのソロが秀逸でアンサンブルも素晴らしく、この曲がハイライトなのは間違いない。
2枚目、つまりはライブ後半は結構ジャコの暴れっぷりが楽しめる。
ソロパートもあり、このあたりでようやくジャコらしさが出ていると感じるのである。
"Goodbye Pork Pie Hat"のイントロとして、ジャコのベースソロから、他の楽器にベースが絡むあたり、なかなか聞かせる。
本編に入るとベースが2本聞こえるので、ここでジャコ/イーガンの区別がつきにくくなるが・・・。
(本編はベースラインがしっかりしているのでイーガンでは?と思うのだが・・?)
最後の"Daina"では、本編演奏のなかでジャコのソロスペースがあり、ここになってギル、ジャコの一体感が盛り上がる。
ギル、ジャコの両者が最も上手く行っているのはこの"Dania"であろうか。
最後にクライマックスをつくるあたりは流石である。
テレビで放送された、最後にジャコがベースを宙に放り投げるベースソロが未収録なのが残念だが、なかなか感慨深いCDである。
全体的にはジャコのBig Bandで慣れた耳では、少し物足りなく感じるが、そこは大物コラボの宿命かもしれない。
ジャコが目立つとギルらしさが薄くなり、逆にギルらしい演奏ではジャコが引っ込むという感じがしてならない。
しかしながらこれこそがリアルな真実であり、そのドキュメント性を考えると非常に興味深いライブCDである。
# ソースは放送音源のようですが、Fusionの歴史的音源ですね。(TKO)
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Lyrical
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Cool
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Melodious
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Out of melody/code
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Conservative
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Progresseve/Tricky
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Ensemble
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Interplay
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