パット・メセニーのユニティーグループの映像作品。
ニューヨークの小さなシアターを借り切って観客をいれない形でのライブのような形式になっているが、観客がいない分カメラアングルの自由度が高い映像が楽しめる。
ユニティーグループのワールドツアー終了後に収録されたとのことで、バンドとしてまとまり、完成度は極めて高い。
1曲目の「Genealogy」から中盤を過ぎた10曲目「Sing Of The Season」までは最新作「Kin(<-->)」の収録曲を中心にUnity Bandからの曲も挟み込みながら、組曲のように高密度な演奏が繰り広げられる。
「Kin(<-->)」のスタジオ盤ではちょっと物足りなさを感じたクリス・ポッターも充分なソロ・スペースを与えられ気持よさそうに吹いているし、ベン・ウィリアムスも何故彼がこのバンドに抜擢されたか納得させるような演奏をしている。 強いて難を言うとするとあまりにテンションの高い演奏で、見ているほうも力が入って肩が凝ってしまうことだろうか。
11曲目のトリオで演奏される「Go Get It」から雰囲気が変わりギアチェンジする感がある。
この曲ではパットがナイロン弦のギターにシンセをつけてディストーション音でかき鳴らしているのが視覚的におもしろい。
また次のパット、ポッターのデュオで演奏される「Cherokee」はこのアルバムの中でもっともリラックスした曲だ。
そしてオーネット・コールマンとの共演盤「Song X」に収録されていた「Police People」、「80/81」からの「Two Folk Songs #1」と再演曲が続いてパットのアコースティックのソロでゆったりと幕が閉じられる。
「Two Folk Songs #1」でのポッターのソロは圧巻である。
パットは過去に何枚かの映像作品を残しているが、この「The Unity Sessions」はその中でも最高の出来で、現在ジャズ界最高峰に君臨するバンドの姿をとらえていると思う。
(橋 雅人)
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Slow |
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Heavy |
Mellow |
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Cool |
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Out of melody/code |
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Progressive/Tricky |
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Interplay |
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