サックス奏者、クリス・ポッターの最新アルバムは10人編成のUnderground Orchestraと銘打たれた大編成バンドものである。
ポッターのUndergroundというとエレクトリック色の強い4人編成のバンドだが、こちらは名前が似ているだけで全くの別物である。
路線としては2006年の「Song For Anyone」の同じく10人編成のバンドの延長線にあると言えるだろう。
同様にストリング・セクションをフィーチャーしているが、今回は管楽器はポッターだけというのが特徴的だ。またスティーブ・ネルソンのヴァイヴ、マリンバのサウンドが彩りを加えている。
全体のサウンドはジャズを中心に据えながらもストリングスによるクラシカルかつ現代音楽的な響きを随所に聴かせていて、その中にエスニックやアヴァンギャルド的な要素がアクセントのように散りばめられている。
1曲目「Lament」では柔らかなオーケストレーションがギル・エヴァンスを想起させるようなアレンジだが、2曲目からのPart 1 から4までに分かれた30分以上にわたる組曲構成のタイトル・チューン「Imaginary Cities」ではそのアレンジが多彩に表情を変えていく。
そして全体がECMからのリリースらしく透明感のあるサウンドでくくられている。
またクリス・ポッターのサックスは相変わらず寸分の隙もなく冴えわたっている。音色といい、フレーズの組み立てといい惚れ惚れするほど完璧さである。
ギターのアダム・ロジャースもいいソロを聴かせている。
複雑な大編成バンドのシリアスなサウンドに溶け込んだポッターのサックスが堪能できるアルバムである。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
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Interplay |
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