ブレッカー・ブラザース(以下BBと称す)の1976年のライブ発掘音源が発売された。
FusionにおいてBBの影響は大であると思うのだが、アルバムが本作を入れてもたったの9枚。
ライブアルバムは1978年「Heavy Metal BeBop」(以下HMBと称す)のたった1枚というのはサビしいと常々思っていた。
(もちろんこの二人が揃うアルバムは数多くあるのであるが。)
そこに今回のライブアルバムは朗報であり、数少ないスタジオ盤の合間を埋める貴重な音源である言える。
これまでBBのライブ・パフォーマンスと言えば、HMBでまるごと味わえる以外には、「深町純&N.Y.All Stars」など、断片的にあるくらいで、HMBの演奏が彼らのLIVEの基本と考えていた。
しかし、本作を聴くと、BBのライブ・パフォーマンスは、別の面もあったことがわかる。
具体的にHMBはFusionの王道サウンド上にあり、ROCKをベースに様々なエッセンスを感じる作品だと考える。
それに対して本作はよりソウルフルなサウンドで、ソウルがベースにしているように聞こえる。
もしかするとHMB発売前はこのようなサウンドで活動していたのかもしれない。
メンバーを見るともう当時のNYスタジオ・プレイヤーのオールスターではないかと考える。
2曲の参加ではあるが、デヴィッド・サンボーンがフロントに顔を揃えていることがすごい。
今では考えられないが、スティーブ・カーンも当時はこのようなセッションの常連だったのであろう。
ドン・グロルニックの参加もポイントで、またあの多忙なウィル・リーがここで参加しているなんて奇跡にも思える。
そして最もすごいのがガッドと並んでSTUFFのリズムを支える、クリス・パーカーの存在であり、ここまでソウルフルになったのもクリスの影響大と考えるのだ。
このようは人たちが、(多分)レコーディングを考えず、ライブに興じていたところが興味深い。
残念なことに本作には”Some Skunk Funk”(以下SSFと称す)は含まれない。今のようにSSFが彼らの代名詞的な曲となったのはいつなのだろうか?(HMB以降?)
しかし、SSFが無くとも、このパフォーマンスが素晴らしすぎて言葉も出ないのだ。
そしてやはり聴きどころはマイケルの超絶なソロということになるであろう。
テクニカルでありながら歌心満杯なソロにはいつも凄みを感じてしまう。
ドラムをバックにテナーだけのソロなんて、いつまでも続いてほしいと考えるほど素晴らしい。
1つ残念なのは“Cuctus”にサンボーンが不参加であり、あのメロディをトランペットが代用している。
が、しかし、“Cuctus”といえば、Joe Beck“BECK”におけるサンボーンのソロが素晴らしいのであり、サンボーンの裏リーダーとまで言われているのだから、ここはサンボーンに吹いて欲しかったところだ。
本当に満足したアルバムだが、まだまだもっとライブ音源を聞きたいものだ。
またどこか発掘を期待してしまう。(もちろん正規版でお願いしたいところで。)
# 思いがけず、素晴らしいアーカイブ・アルバムに出会えました。(TKO)
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Melodious
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Out of melody/code
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Conservative
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Progresseve/Tricky
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Ensemble
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Interplay
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