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ニューヨークで活躍するサックス奏者の最新スタジオ録音盤である。ウェイン・クランツやアダム・ロジャースといったNYのシーンの中心をなす2人のギタリストがバックを固めている。
 
今までのビニーのアルバムは和声的にアバンギャルドな響きなものが多く、決して聴きやすいものではなかったが、このアルバムでは若干前衛度が薄まって、よりシンプルでストレートなサウンドを指向している。
 
またクリスクロスからリリースされている割にはエレクトリック度の強い音で、単純なリズムを繰り返すオープニングの「She Loves」や「Massive Humanity」はエレクトロニカっぽくもある。
 
アルバムのハイライトはメロディーラインが印象的なタイトルトラックのバラード・ナンバー「Anacapa」で、後半のウェイン・クランツの70年代ロックを彷彿させるようなギター・ソロが圧巻だ。クランツは「Santo Spirito」でも彼らしいソロを披露している。
 
また「Imagination Sets Us Free」はギターのロックっぽいリフがカッコよく、シンプルなテーマのメロディーが力強い曲だ。
 
全体に従来のビニーとはかなりイメージが違うのだが、なかなか聴きごたえのあるアルバムとなっている。
(橋 雅人)
 
 
|  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  
| Slow |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Speedy |  
| Light |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Heavy |  
| Mellow |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Hard |  
| Lyrical |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Cool |  
| Melodious |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Out of melody/code |  
| Conservative |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Progressive/Tricky |  
| Ensemble |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  |  | Interplay |  
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