Richard Tee 「Strokin' & Natural Ingredients」 Cherry Red Records(CDMRED592) 2013 - U.K.  


Richard Tee(kb), Eric Gale(g), Steve Gadd(drums), Hugh McCraken(harmonica), Tom Scott(sax), Ralph McDonald(perc)
Strokin' : Chuck Rainey(bass), Michael Brecker(sax)
Natural Ingredients : Matthew Bragg(bass)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ●R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●NY系

しばらく廃番で入手困難になっていたリチャード・ティーの1979年の1枚目と1980年の2枚目のリーダー・アルバムが2 in 1のCDとして再発された。

どちらのアルバムともティーの他にスタッフのコア・メンバーである、エリック・ゲイルとスティーブ・ガッドが全面的に参加しているので、サウンドのベースとなっているのはスタッフ系のR&B色の濃い音である。
そのリズム隊にティー自身のシンセサウンドやボーカル、ホーン・セクションが加わって彩を添えている。

それにしてもこの時期はティーとガッドが並ぶだけで、そのグルーヴ感たるや半端ではない。
それが最も色濃くでているのが、「Strokin'」の最後、このCDでは真ん中あたりにはいっているエリントンの「Take The A Train」を2人のデュオで演奏しているテイクである。この1曲を聴くだけのためにこのCDを手に入れても損はないと言ってもいいような名演である。

また同じく「Strokin'」には深町純のNYオールスターズのライブ盤でも演奏されていた「Virginia Sunday」のオリジナル・テイクが収録されていて、ここではコロコロと玉のように転がるフェンダー・ローズ・ピアノの絶品の音色を聴くことができる。

前半の「Strokin'」の方では1曲だったヴォーカルものが、後半の「 Natural Ingredients」では収録曲の過半数でティー自身がリード・ヴォーカルをとり、インスト色が薄れるが、それでも最後をかざる「Spinnning Song」でのガッドとのデュオは聴き逃せない演奏である。

どちらのアルバムもまたいつ手に入らなくなるかわからないような状況なので、気になる人はとりあえず押さえておくべきアルバムだと思う。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay