しばらく廃番で入手困難になっていたリチャード・ティーの1979年の1枚目と1980年の2枚目のリーダー・アルバムが2 in 1のCDとして再発された。
どちらのアルバムともティーの他にスタッフのコア・メンバーである、エリック・ゲイルとスティーブ・ガッドが全面的に参加しているので、サウンドのベースとなっているのはスタッフ系のR&B色の濃い音である。
そのリズム隊にティー自身のシンセサウンドやボーカル、ホーン・セクションが加わって彩を添えている。
それにしてもこの時期はティーとガッドが並ぶだけで、そのグルーヴ感たるや半端ではない。
それが最も色濃くでているのが、「Strokin'」の最後、このCDでは真ん中あたりにはいっているエリントンの「Take The A Train」を2人のデュオで演奏しているテイクである。この1曲を聴くだけのためにこのCDを手に入れても損はないと言ってもいいような名演である。
また同じく「Strokin'」には深町純のNYオールスターズのライブ盤でも演奏されていた「Virginia Sunday」のオリジナル・テイクが収録されていて、ここではコロコロと玉のように転がるフェンダー・ローズ・ピアノの絶品の音色を聴くことができる。
前半の「Strokin'」の方では1曲だったヴォーカルものが、後半の「 Natural Ingredients」では収録曲の過半数でティー自身がリード・ヴォーカルをとり、インスト色が薄れるが、それでも最後をかざる「Spinnning Song」でのガッドとのデュオは聴き逃せない演奏である。
どちらのアルバムもまたいつ手に入らなくなるかわからないような状況なので、気になる人はとりあえず押さえておくべきアルバムだと思う。
(橋 雅人)
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Cool |
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Out of melody/code |
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Progressive/Tricky |
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Interplay |
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