Will Lee 「Love, Gratitude and Other Distractions」 Sinning Sait Ltd.(SSL017) 2013 - U.S.A.  


Will Lee(bass,vocals,g,kb,progam), Paul Shaffer(kb), Leni Stern(g), Chris Parker(drums), Shawn Pelton(drums), Jeff Kievit(tp), Giulio Carmassi(tb), Billy Gibbons(g,vocals), Oli Rockberger(kb), Allen Toussaint(piano), Hugh McCracken(g), Kenny White(kb), Larry Campbell(g), Tommy Allen(drums), Chrissy Amphlett(vocal), Mark Hudson(bg vocal), Larry Hoppen(bg vocal), Bob James(kb), David Delhomme(kb), Narada Michael Walden(drums), Chuck Loeb(g), Steve Gadd(drums), Zach Danziger(drums), Mitch Forman(kb), Akiko Yano(vocal,piano), Gary Schreiner(harmonica), John Tropea(g), Peter Erskine, David Garfield(kb), Steve Lukather(g), Oz Noy(g) etc
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ●歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○NY系

売れっ子ベテラン・セッション・ベース奏者ウィル・リーの最新リーダー・アルバム。
2002年の「Birdhouse」以来のリーダー・アルバムだが、前作が父親のビル・リーをフィーチャーしたジャズ・アルバムだったことを考慮すると実質的には93年の「Oh!」以来の20年振りのアルバムということになる。

内容的にも「Oh!」の路線を踏襲しており、全10曲中、7曲が歌ものというAOR色の強いアルバムである。

バックを固めるメンバーはほとんど曲ごとに入れ替わっており、ウィル・リーの人脈の広さを感じさせる。

歌ものの曲調もウィルのヴォーカルを前面に据えた「Gratitude」から始まりアラン・ツゥーサンをゲストに迎えたスワンプ・ロック調の「Get Out Of My Life Woman」、チャック・ローブ、ガッドをバックに従えてマイケル・フランクスのように気だるく歌う「Fooled Him」、ミッチ・フォアマン、ザック・ダンジガーを従えスティングのように朗々と歌い上げる「Shahara」、矢野顕子との掛け合いが聴ける「1,2,3」、ルカサー、ガーフィールドを従えTOTOっぽい「Natoves」などヴァラエティーに富んでいる。

インスト曲はナラダ・マイケル・ウォルデンのノリのいいドラムをバックにボブ・ジェームスのピアノ・ソロがフィーチャーされている「Papounet's Ride」、ピーター・アースキン、ジョン・トロペイをフィーチャーしウィル・リーがベースでテーマを奏でるトロペイとの共作曲の再演「Simple Way To Say I Love You」、チャップリンのスタンダード曲をチャック・ローブとのデュオで聴かせる「Smile」の3曲という構成である。

アルバムを通してベテラン、ウィル・リーならではの渋さと派手さが絶妙にブレンドされたテイストが随所に感じられる作品だ。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay