Bob James & David Sanborn 「Quartette Humaine」 Sony Music(88765 48471 2) 2013 - U.S.A.  


Bob James(piano), David Sanborn(sax), James Genus(bass), Steve Gadd(drums), Javier Diaz(perc)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ●JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

ボブ・ジェームス、デヴィッド・サンボーンという2人の大御所の共演盤である。
あとはジェームス・ジナスのベース、ガッドのドラムスという4人編成で、例外的にパーカッションが1曲で加わるだけというシンプルな編成である。

2人の共演盤としては1986年の「Double Vision」以来ということになるが、「Double Vision」と較べてみるとドラムスのガッドはどちらでも叩いているが、ベースがマーカス・ミラーのスラップがジナスのウッドベースに代わり、シンセやエレピを駆使していたボブ・ジェームスのキーボードは全編アコースティック・ピアノになってしまったことによってサウンドは大きく変貌を遂げている。

「Double Vision」が典型的なフュージョンサウンドになっていたのに対して今回の「Quartette Humaine」は純然たるジャズとまではいかないものの、ジャズ色のかなり強い作品になっている。
わりとゆったりとしたテンポの曲が多く、ガッドのドラムスはあくまでもバッキングに徹している。
その分、サンボーンの泣きのサックスを堪能したいところだが、最近のサンボーンの路線を踏襲してここでもヴィブラートは抑え目の渋い音色で、バンド全体のカラーも渋い。

アメリカ盤の最後をしめる「Deep in the Weed」のみファンクっぽいリズムにのったフュージョン色が強いナンバー。この2人が共演するならやっぱりこういう曲がいいよなと思わせる曲である。
誤解を恐れずいうとこの2人純粋なジャズプレイヤーとしてはあまり個性が感じられないと思うのだが、どうだろうか。

尚、日本盤には「Double Vision」の1曲目だった「Maputo」の再演がボーナストラックとして収録されている。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay