Jeff Lorber Fusion 「Hacienda」 Heads Up(HUI-34476-02) 2013 - U.S.A.  


Jeff Lorber(kb,g), Jimmy Haslip(bass), Vinnie Colaiuta(drums), Eric Marienthal(sax), Lenny Castro(perc), Paul Jackson Jr.(g), David Mann(sax, brass), Gary Novak(drums), Dave Weckl(drums), Larry Koonse(g), Jean-Luc Ponty(violin), Ed Mann(marimba), Michael Thompson(g)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○スムース系

キーボード奏者、ジェフ・ローバーの最新作。
最近はソロ名義ではなくバンド名義のジェフ・ローバー・フュージョンとしてリリースされているが、この作品を聴くとスムース路線ではなく、フュージョンなんだぞと宣言しているようにも聴こえる。

何と言っても存在感が大きいのが、このアルバムの共同プロデューサーを務め、全曲でベースを弾いているジミー・ハスリップだ。
脱退したイエロージャケッツ時代の倍くらいの音数を弾いているではと思えるほどで、重い音色で、ぐいぐいと全体を引張っている印象だ。
そして全11曲中9曲でドラムを叩いているカリウタとのコンビネーションで、重厚かつドライブ感溢れるリズムを創り出している。
(ちなみにあとの2曲のドラムはゲイリー・ノヴァックとウェックルである。)

そのリズム隊の上で演奏するローバーのキーボードや、マリエンサルのサックスのテーマやソロのモチーフは随所でスムースジャズのイディオムのようなフレーズが出てくるのだが、リズム隊の圧倒的なドライブ感によって所謂スムース系のサウンドとは一線を画す音になっている。

全体としてキャッチーかつストレートなフュージョンサウンドがタイトかつグルーヴ感溢れる演奏で聴けるという理屈抜きで楽しめるアルバムになっていて、ローバーのアルバムの中でもベストと言ってもいいような出来になっている。

ちなみにジャン・リュック・ポンティは1曲だけのゲスト参加で、この曲ではジャズロック的な雰囲気が聴ける。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay