海外で活動する日本人ジャズミュージシャン先駆け的な存在であるギタリスト、川崎燎の最新ソロアルバムである。
1973年以降ニューヨークで活動をし、近年はバルト三国のひとつエストニアに拠点を移して、今も尚精力的に活動を続けている。
この作品は2002年の「E! Relaxing Guitar Solo」以来のアコースティック・ソロ・ギター作としては通算4作目となるアルバムである。
まず作品を一聴して感じるのはギターの響きの美しさである。
非常にナチュラルな音で、まるで自分のすぐ前で川崎がギターを弾いてくれているような生々しい録音である。
タイトルにもなっているチック・コリアの「Spain」から始まり「上を向いて歩こう」で締めているのを見ると前作同様比較的ポップな選曲かと思わせるが、このアルバムの中核を占めているのは3曲目の「Tell Me A Bedtime Story」から10曲目のアルバム中最長の7分10秒に及ぶ「Speak Like A Child」までの8曲にも及ぶハービー・ハンコックの作品群である。
モードを多用したハンコックの作品は硬質な印象を受ける曲が多いが、そんな中でも川崎のギターは優しさのようなものを感じさせる。
またアルバム終盤では「Over The Rainbow」、「Christmas Song」、「上を向いて歩こう」といった曲で、その優しい音のギターをたっぷりと堪能させてくれる。
このアルバムの原型はYouTube様に録りためられたソロ・ギター曲とのことで、このアルバムの収録曲の多くもYouTubeの川崎のページで見ることができる。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
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Interplay |
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