Jack DeJohnette 「Sound Travels」 eOne Music(EOM-CD-2403) 2012 - U.S.A.  


Jack DeJohnette(drums, piano, vocals), Esperanza Spalding(bass,vocals), Lionel Loueke(guitar), Tim Ries(t.sax), Ambrose Akinmusire(trumpet), Lousito Quintero(perc, vocals), Bruce Honsby(vocals), Bobby McFerrin(vocals), Jason Moran(piano)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●ワールド系

リズム界の重鎮、というか現役ジャズ・ドラマー最高峰と言っていいであろう、ジャック・ディジョネットの最新作である。
全曲で相棒として選ばれたベーシストはグラミーも取っている多才な女性エスペランザ・スポルディングで、曲によってアコースティック、エレクトリックを使い分けている。

そして内容は意外というか、ブルース・ホーンズビー、ボビー・マクファーリンらをゲストに迎え3曲がヴォーカル・ナンバーとなっている。
東洋的な鐘の音とディジョネットのソロ・ピアノのオープニングに続く、ラテン・パーカッションのルイジト・クィンテロをゲストに迎えたエスペランザが歌う2曲目「Salsa for Luisito」はタイトルの通りもろにサルサだし、3曲目のブルース・ホーンズビーが歌う「Dirty Ground」はカントリー風でさえある。
アフリカ風味を感じさせる曲もあり、ジャズを中心に据えながらもアルバムのタイトル「Sound Travels」の通り、ワールド・ミュージックの要素を取り入れた作りになっている。

そして全編を通して流れる雰囲気はリラックスしていてひたすらレイドバックしている。
クロージングもディジョネットのソロ・ピアノで締めくくられ、ドラマー、ジャック・ディジョネットとしての作品ではなく、アーティスト、ミュージシャンとしての音楽を心地よくパッケージ化したような作品で、地味なのだが、なかなか心に染みるアルバムである。 (橋 雅人)



   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay