ECMレーベルは所属ミュージシャンのレギュラーグループの録音に対し、スタープレイヤー同士を組み合わせた、いわゆるオールスター・バンドでの録音を行う。
本作はオールスター・バンドでの組み合わせだが、まさかの未発表ライブが発売された。
北欧サックス奏者のヤン・ガルバレク、南米ギター&ピアニストのエグベルト・ジスモンチ、米Free Jazz創始者の一人チャーリー・ヘイデン・・・この3人のグループ名がMagico。
この組み合わせはとても奇異だが、実際に音を聞いてみると納得する・・・これこそがECMマジックなのであろう。
これまでMagicoでスタジオ版が2枚。1枚目が好評だったので2枚目という話だったのであろうと思っていたが、まさかMagicoとしてライブを行っていたなんて思わなかった。
そのライブが行われた1981年録音が約30年後に発売されるなんて、非常に驚いた。
この3者とも現在も活動中だが、Magicoとしての活動は近況としては伝わってきていない。
本作は本当にみずみずしい音で、つい最近吹き込まれた音と錯覚してしまう。
スタジオ版での完璧な演奏も良いのだが、ライブはその息遣いが伝わって来るようで、臨場感が素晴らしい。
“Palhaco”はMagicoのとても美しいバラードで、スタジオ版でもその耽美さは異彩を放っているが、そのライブ・バージョンを聴くことができるなんて夢にも思わなかった。
そしてライブの出来も本当に素晴らしくて嬉しくなってしまう・・・この耽美さをライブでも再現できているのだから。
Magicoの曲以外でも、ジスモンチの名曲”Don Quixote”(ドン・キホーテ)が素晴らしい。
これまで”Don Quixote”はスタジオ盤ではジスモンチとナナ・ヴァスコンセロスのデュオ、またライブ盤でジスモンチとヘイデンのデュオの2バージョンがあった。
今回の3つ目になるMagicoバージョンは、それまでジスモンチのピアノメインだったのが、ガルバレクのSaxメインに代わり、これもまた素晴らしい出来になっている。
ここのところECMがどこに隠し持っていたのか(?)というライブが突然発売される。
それもハイクオリティで、なぜ当時発売されなかったのかという疑問も出るほどだ。
これはファンとしては嬉しい驚きであり、更に別の音源がでないか期待してしまう。
# ECM未発表の掘り起こし路線・・・続けて欲しいですね。 (TKO)
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Out of melody/code
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Conservative
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Progresseve/Tricky
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Ensemble
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Interplay
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