Eric Marienthal 「It's Love」 Peak Records(EOM-CD-2396) 2012 - U.S.A.  


Eric Marienthal(sax), Tim Lefebvre(bass), Gary Novak(drums), Russel Ferrante(piano), Chuk Loeb(guitar), Jeff Lorber(kb), David Charles(perc), Brian Culbertson(kb), Jimmy Haslip(bass), Till Bronner(tp). Pat Bianchi(organ)
  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●スムース系


サックス奏者エリック・マリエンサルの5年振りのリーダーアルバム。
タイトルと言い、サックスでハート形で形どり薔薇の花びらを散らした表ジャケット、ジャケット裏面はマリエンサルが赤い薔薇を持って写っているのは2月発売ということでヴァレンタイン・デイでも意識したのであろうか。
内容は予想通りというか1曲目からかなりベタベタのスムース系である。

1曲目のブレンダ・ラッセルの「Get Here」はまるでジェフ・カシワのような典型的なスムース系サックスの味を出しているが、どの曲もよく聴いていくとさすがマリエンサルと思える細かいところまで心の行きとどいた表現力はさすがと思わせる。
ビートルズの「Can't Buy Me Love」のボサノバ・アレンジなどはなかなか新鮮でユニークである。

カバー曲以外は共演しているチャック・ローブ、ジェフ・ローバー、ラッセル・フェランテ、ブライアン・カルバートソンらとマリエンサルとの共作曲が並んでいる。

そして何と言ってもこのアルバムをただのスムース系の作品とは一味違うものにしているのは、チック・コリア・エレクトリック・バンドII時代の盟友、ゲイリー・ノヴァックのドラムス、ウェイン・クランツらとの共演で知られるコアなベーシスト、ティム・レフェヴレのリズム・セクションである。
彼らのタイトなリズムがアルバム全編をぐっと引き締めて甘いだけのスムース系サウンドとは一線を画すものにしている。 (橋 雅人)



   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay