Pat Metheny 「What's It All About」 Nonsuch (527912-2) 2011 - U.S.A.  


Pat Metheny(Baritone guiter, 42-string guitar, 6-string guitar, Nylon-string guitar)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●アコースティック系

パット・メセニーの最新作はソロ・アコースティック作である。
全10曲中7曲をバリトン・ギターで演奏しているので、2003年の「One Quiet Night」の続編のような作品である。
「One Quiet Night」ではノラ・ジョーンズのヒット曲「Don't Know Why」をカバーしていたのがちょっと意外だったが、今回はそのカバー路線を推し進めサイモン&ガーファンクルの「The Sound Of Silence」から始まりビートルズの「And I Love Her」で終わる全10曲全てがカバー曲である。
また「One Quiet Night」はレギュラー・チューニングで演奏していたが、このアルバムのバリトン・ギターは変則チューニングをし、しかも曲によってキーを動かしてチューニングしているそうである。

最初のS&G,最後のビートルズは比較的原曲に忠実なメロディーで演奏されていて、何のカバーかもすぐにわかるのだが、アルバムの中盤で演奏されるベンチャーズの「Pipeline」やアントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」はぼーっと聴いていると何の曲だったかわからなくなるほど崩して演奏されている。
数限りないカバー・ヴァージョンのある「イパネマの娘」だが、全くボサノバしていない演奏は初めて聴いたような気がする。

演奏の方はいつものパット・メセニーの世界が繰り広げられているのだが、素材がポップなことを意識してなのか、従来のアコースティック路線の作品と比べると若干だが、メロディー・ラインが難解で、テンションが高めな方に振れているように思える。

日本盤にはボーナス・トラックが2曲収録されている。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay