Nguyen Le 「Songs of Freedom」 ACT Music (9506-2) 2011 - Germany  


Nguyen Le(guitar), Illya Amar(vibe, marimba, electronics), Linley Marthe(bass, vocal), Stephane Galland(drums)
Guest: Youn Sun Nah(vocal), Dhafer Youssef(vocal), David Linx(vocal), Ousman Danedjo(vocal), Julia Sarr(vocal), Himiko Paganatti(vocal), David Binney(a.sax), Chris Speed, Prabhu Edouard(vocal,perc), Stephane Edouard(perc), Karim Ziad a.o(perc), Cai Luong(a.guitar), Youn Sun Nah(vocal)
  ○骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ●骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ●歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●ワールド系

ベトナム系フランス人ギタリスト、レの最新作はロック、ポップスの名曲カバー集だ。
ビートルズの「Eleanor Rigby」から始まり「Come Together」で終わるアルバムの中にはツェッペリンの「Black Dog」、「Whole Lotta Love」、クリームの「Sunshine Of Your Love」、スティーヴィー・ワンダーの「I Wish」、「Pastime Paradise」、ボブ・マーリーの「Redemption Song」、ジャニス・ジョプリンの「Move Over」、「Mercedes Benz」そしてアイアン・バタフライの「In A Gadda da Vida」がレのオリジナルの間奏曲のような短い作品に挟まれるような形で演奏されている。
いずれもヴォーカル入りで演奏されており、テリリンとのコラボでジミヘンのカバー集だった「Purple」の延長線にあるようなサウンドだが、このアルバムのほうがよりポップにはじけながらも、レのトレードマークである、アジアン・テイストはより深まっているという深化を遂げている。

耳に馴染んだ名曲にアジアン・テイスト一杯の凝ったアレンジを施しながら、ポップさは失っていないというサウンドのバランスは絶品である。
そして一見バラバラに見えるいろいろな要素を繋ぎ合せているのが、ロック・スピリットを持ったアジア・テイストのジャズ・ギタリストというレの特異な立ち位置のギターなのだろうと思う。

アジアン・パーカッションが刻む変拍子をバックにディストーション・ギターで刻まれる「Whole Lotta Love」のあのリフにはかなりのけぞってしまう。

人によって好き嫌いのあるサウンドだとは思うが、個人的にはかなりはまってしまう音である。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay