Ari Hoenig Punkbop 「Live At Smalls」 Smallslive (SL-0013) 2011 - U.S.A.  


Ari Hoenig(drums), Will Vinson(a.sax), Jonathan Kreisberg(g), Tigran Hamasyan(piano), Danton Boller(bass)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ●JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○NY系

ニューヨークを中心に活動しているドラマー、アリ・ホーニグの最新アルバムで、マンハッタンのジャズクラブ、スモールズでのライブ盤である。
クリス・ポッター、カート・ローゼンウィンケル、ジョシュア・レッドマンのグループなどで活躍してきたドラマーだが、自己のグループも率いて前作「Bert's Playground」でも尖がったジャズを聴かせてくれていた。

初めの2曲は新主流派の延長線上にあるようなアコースティックで現代的なジャズで、緊張感溢れる演奏が聴ける。
クリス・クロスから何枚かのリーダーアルバムがでているギタリストのジョナサン・クライスバーグの抒情的な演奏が光っている。この人、高速の速弾になってもスムースで抒情性を失わないところが凄い。
サックスのウィル・ヴィンソンの正統派のプレイにも好感が持てる。

ライブならではの熱く盛り上がるラテン系リズムの3曲目をはさんで4曲目からサウンドの雰囲気が一変する。
リズムがロック系変拍子のようになり、音色もぐっとダークになる。
クライスバーグのギターの音色もクリア・トーンから、この人こんなギターも弾けたんだと驚くほどエフェクトを深くかけた変態系に豹変する。
ピアノ・ソロでハマスヤンとホーニグが絡み合って複雑なグルーブ感を紡ぎだしていくのも面白い。
まさにバンド名になっているPunkbopという演奏だ。

スローで浮遊感のある5曲目に続く最後の「SKA」はタイトルの通り高速のスカのリズムをモチーフにした曲でライブを締めくくる。

楽曲よし、演奏よし、そしてちょうどいいくらいに尖がっているのが心地よくて、このバンド是非ライブを一度生で見たいと思わされてしまった。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay