90年代にはSteps Aheadにも加入していて、近年はデヴィッド・ビニー、デイヴ・ダグラスらと活動を共にするテナー・サックス奏者、ドニー・マキャスリンの最新作。
1曲目の「Five Hands Down」の野太い8ビート系のリフから尖がった感じがかなりよい。
マキャスリンのサックスの音色は個人的にはテナーとしては太さに欠ける点もあるように思うが、逆に吹くまくった時の高音部でのフラジオの切れ味には惹かれるものがある。
アルバムは全曲マキャスリンのオリジナル曲で固められているが、ほとんどの曲は和声感が薄く、アウトしている印象を受ける。また変拍子系の曲も混ざっている。
唯一の例外はR&B系のバラード曲「Memphis Redux」だが、ここでもテーマはオーソドックスなものの後半のソロでは大胆なフレージングを聴かせている
またアルバム全体のカラーを支配しているのはアダム・ベンジャミンのフェンダー・ローズの音色だ。ローズと言うと柔らかい音色を想像するかもしれないが、ここでのベンジャミンの演奏は先鋭的で、曲によってはかなり深いエフェクターをかけている。
8曲目の30秒だけの「East Bay Grit」などベンジャミンのエレピのソロ・パートのみをフェイドイン、フェイドアウトしただけの曲だ。
インディーズ系のリリースのようだが、かなり先端的で充実した内容のアルバムである。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
Light |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
Ensemble |
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Interplay |
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