河野啓三 「DREAMS」 ソニー・ミュージックアーティスツ(VRCL4017) 2011 - Japan  


河野啓三(kb), 宮崎隆睦(EWI,sax)平家徹也(EWI, sax), 吉井俊倫(g), 布川俊樹(g), 田中豊雪(bass), 岡田治朗(bass), 岡野大介(drums), 斎藤たかし(drums,perc), 伊沢麻美(vocal)
  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

T-SQUAREのキーボード奏者として活躍する河野啓三の初リーダーアルバムである。

1曲目からT-SQAUREを連想させるようなディストーションを効かせたギターをバックにEWIがテーマをとる「First Impression」という曲。これがいかにもT-Sが演奏しそうな曲なのだが、メロディーよし、キメよしでかなりいい曲である。T-Sの他のメンバーからこんないい曲書いてるならなんでバンドの方に持ってこないのかと苦情が出るのではないかといらぬ心配をしてしまうくらいはまっている。
またこのアルバムで起用されているギタリストの吉井俊倫、サックス、EWIの平家徹也の勢いがあって切れのいい演奏が全編を通して光っている。
特に1曲目の「First Impression」の吉井のギター・ソロ、2曲目「Across The Sky」のエンディング部分の平家のアルト・サックスのソロは聴きものである。

河野の楽曲もT-S系のメロディー重視のポップなナンバーにとどまらず、プッシュしてくるラテン系のリズムが気持ちよい「さんばばん!」、河野のアコースティック・ピアノ,布川俊樹のギター、宮崎隆睦のソプラノ・サックス、岡田治朗のフレットレス・ベースという顔合わせで浮遊感のあるジャジーな雰囲気を醸し出す「衣川館」、アップテンポのダンサブルな8ビートをベースにカッコよくロックしている「Trap Of The Vengeance」、ブルージーな雰囲気が新鮮な「Mr. Natural」など、引出しの多さを見せてくれる上にどの楽曲もいい曲揃いである。

T-Sのファンの人もそうでない人も文句なく楽しめるアルバムに仕上がっていて、アルバムでこれだけ活きのいい演奏を聴かせてくれると12月に3か所限定で行われるレコ発ツアーも楽しみにできるのではないだろうか。 (橋 雅人)



   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay