Jaco Pastorius 「Trilogue」 Jazz Shots (2869096) 2010 - EU  


Jaco Pastorius(bass), Albert Mangelsdorff(tb), Alphonse Mouzon(drums)
  ●骨太いストレート系  ○明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ●フリージャズ系

1976年11月6日のベルリンでのライブを収めた映像作品。
DVDの名義はジャコ・パストリアスということになっているが、実際にはリーダーはドイツのフリー・ジャズ系のトロンボーン奏者アルベルト・マンゲルスドルフである。
同日のライブは「Trilogue - Live!」としてCD化されているが、CDに収録されている曲に加えて「Trio Song」とジャコのソロによる「Portrait Of Tracy」の2曲が追加されている。また「Foreign Fun」という曲はCDが約7分という収録時間に対してこのDVDは14分というノーカットと思われるヴァージョンになっている。

演奏内容自体はフリー・ジャズ系のリーダーのオリジナル曲が並びマルチフォニックス奏法を駆使して演奏されるトロンボーン中心のパートは熱気は伝わってくるものの、はっきりいって結構難解である。
もっともトリオという最小編成だけに、トロンボーンが吹いていないパートではベースソロ、ドラムソロもふんだんにフィーチャーされており、そこではウェザー・リポートつながりのリズムセクションだけにもっと理解しやすい方向に音がシフトしてくる。

1976年という年はジャコがウェザーに加入したばかりで「Black Market」が発表され、初リーダーアルバムもリリースされた年にあたり、最も脂がのっている時期といってよいだろう。
そういう意味ではフリージャズとは言え、80年代半ばの数多くリリースされているジャコのライブ物の演奏とは一線を画す切れ味のいい演奏を見ることができる貴重な作品である。

またムザーンが思いのほかシャープなドラミングを見せているのは期待していなかっただけにちょっと特をしたような気分になる。

ジャコのリーダー物だと思って入手すると、フリージャズに入って行けない人ははずしてしまうかもしれないので注意が必要かもしれない。
輸入盤DVDだが、リージョン・フリーのため日本製のプレイヤーでも再生可能だった。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                     Interplay