元ステップス・アヘッドのノルウェー人サックス奏者ベンティックの昨年リリースの最新作。
ニューヨーク録音で、ギタリストのフランス人、オリヴィエ・ルーヴェル以外はニューヨーク系のミュージシャンがサポートしており、旧友マイニエリも参加している。
ベンディックのサックスはアルバム全体を通して滅多に吹きすぎることはなく、トーンを確実にコントロールすることによってまるで水墨画のようなモノトーンの何とも言えない渋い味を出している。
そこに曲によってルーヴェルのアコースティック・ギターやゴールドスタインのアコーディオンがちょっとした色彩感を添えているのが、なんともセンスの良さを感じさせる。
またマイニエリのヴァイヴが顔をだす場面ではアコースティック・ステップスのような表情も見せる。
アルバムの中で唯一の例外と言えるのは9分にも及ぶ「A Little Parade」で、ここでは今まで堅実なサポートに徹していたコーリー、サンチェスのリズムセクションがぐいぐいと引っ張って温度感が上がっていき、ベンディックのサックスも熱気を帯びてくる。
他の曲ではあまり目立たないコーリー、サンチェスだが、このアルバム全体をぐっと締まった印象にしているのは彼らなのだなと改めて認識する。
最初聴くと地味な印象だが、聴き返すたびに新たな良さを発見させてくれるようなアルバムである。
(橋 雅人)
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Slow |
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Speedy |
Light |
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Heavy |
Mellow |
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Hard |
Lyrical |
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Cool |
Melodious |
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Out of melody/code |
Conservative |
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Progressive/Tricky |
Ensemble |
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Interplay |
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