T-SQUARE 「時間旅行」 Village Music (VRCL10101) 2010 - Japan (SACD Hybrid)  


安藤正容(g), 伊東たけし(sax,EWI,flute), 河野啓三(kb), 坂東慧(drums)
Support:田中晋吾(bass)
  ○骨太いストレート系  ●明るく爽やか系  ○骨太系と爽やか系の中間 
  ○R&B                 ○ブラック系         ○歌物・NAC/AOR 系       
  ○ラテン系(□ブラジル系  □サルサ系        □カリプソ系)           
  ○ユーロ系            ○JAZZ系          ○JAZZとFUSIONの中間系   
  ○ブルース系          ○ロック系        ○その他

日本フュージョン界の雄、T-SQUAREの最新スタジオ録音盤が「時間旅行」である。
1曲目のタイトルナンバーからタイムスリップしたようなノスタルジックな何だか懐かしい思いがこみ上げてくるようなメロディーラインだ。昔ながらのT-S節で当然安藤の曲だろうなとクレジットを見ると河野の手になる曲で、あれっと思う。
2曲目に続く坂東の手による「Morning Delight」でも同様の印象だ。

河野、坂東の2人が正式メンバーとして加入した「Passion Flower」から5年たちバンドとして熟成度が増して、より一体感のあるサウンドが出来上がってきたように感じる。
安藤と河野が3曲づつ、伊東と坂東が2曲づつ曲を提供し、計10曲でアルバムが構成されているのだが、どの曲も全く違和感なくトータルなアルバムのサウンドとして響いていく。
そして10曲どの曲をとってもはずれなしでいい曲なのである。
ここ数年は若手の2人をメンバーに加えてその個性を生かそうとしたのか、ロック色の強いサウンドが目立ったT-SQUAREだが、このアルバムでは一転メロディー重視を前面に押し出しているのを感じる。
また曲によっては伊東のサックスがソウルフルな味を加えているのもいい味を出している。

思わず口ずさみたくなるようなメロディー満載で、インスツゥルメンタル・ポップ・グループたるT-SQUREの原点回帰ともいえる会心のアルバムである。
またSACD Hybridディスクで音匠使用レーベルコートという音質にもかなりこだわったアルバムになっている。 (橋 雅人)

   
Slow                     Speedy
Light                     Heavy
Mellow                     Hard
Lyrical                     Cool
Melodious                     Out of melody/code
Conservative                     Progressive/Tricky
Ensemble                   Interplay