女性ドラマー、シンディ・ブラックマンが、尊敬するというトニー・ウィリアムス(ds)の曲をカバーしたアルバムです。
このコンセプトは、1昨年にBN東京で行われたライブの延長線上で、スタジオに持ち込んでアルバム化したということでしょう。
ただ、残念なことにBN東京に出演したジャック・ブルース(元クリームb)が不参加です。
その代わりに、ライブとは大幅に変わったメンバーの凄い演奏が楽しめます。
なんといっても、マイク・スターンが素晴らし過ぎます。
スターンが参加するのは、トニー・ウィリアムスの初期ジャズロックの名盤「エマージェンシー」のカバー曲。
オリジナルには元マイルス・デイビスのバンドの先輩ジョン・マクラフリン(g)が参加していることで、ついつい比較して聴いてしまいます。
そこでスターンはオリジナルに負けてない・・・マクラフリンに遜色ない、ぞくぞくとさせてくれプレイを聞かせてくれます。
やはりスターンもテクニシャンで、バリバリと、またテンションの高いフレーズを決めてくるんです。
このセッションでは、同じく元マイルス・デイビスのバンドのベニー・リトベルトがなかなか好サポートに徹します。
このアルバムの主であるシンディ・ブラックマンですが、非常にトニー・ウィリアムスを研究している感じですね。
例えばドラム・セットもミュートしない小さめのバスドラを使い、トニー・ウィリアムスのオリジナルlifetimeに近いドラム・プレイをしています。
また、New Lifetimeや60年代の曲でも、その当時のトニー・ウィリアムスの研究が伺えます。
それとヴォーカル曲がなかなか素晴らしく、シンディが歌うので当然女性の声になるのですが、これはオリジナルを超えて非常に神秘的な雰囲気を漂わせます。
元リヴィング・カラーのヴァーノン・リードは、BN東京のライブで非常に荒々しいプレイを聞かせてくれましたが、このアルバムでは1曲だけの参加です。
それもFusion志向の強かったNew
Lifetime(オリジナルのギターはアラン・ホールズワース)の“Wildlife“にパトリース・ラシェンと共に演奏しています。
ジョー・ロヴァーノは1曲だけ、60年代トニーの名曲“Love”を演奏。
これだけが純JAZZな演奏になります。
以前、Lifetimeのトリビュートとして、ジャック・デジョネット(ds)、ジョン・スコフィールド(g)の共演アルバムがありましたが、本アルバムの方が強烈にトニーにエールを送っている感じです。
# トニー・ウィリアムス好きとしては、かなり満足できるトリビュート・アルバムです。(TKO)
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Slow
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Speedy
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Light
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Heavy
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Mellow
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Hard
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Lyrical
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Cool
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Melodious
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Out of melody/code
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Conservative
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Progressive/Tricky
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Ensemble
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Interplay
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